フライフィッシングのタックルは他の釣りと同様に基本的に使用する道具に
大きな違いはありませんが、フライフィッシングはイギリスで発祥しアメリカで
現在のフライフィッシングが確立しています。
日本に入ってきたのは明治時代といわれています。
ということで、日本に古来からある釣りの方法ではありませんので使う道具は少し
特殊なものとなっており、全てが横文字で呼ばれています。
道具はタックル、竿はフライロッド、リールはフライリリール、糸は、フライライン、
リーダー、ティペットなどと呼ばれています。
基本的なフライフィッシングのシステムは以下の図のようになります。

フライロッドは外観上は他の釣りのものとさほど変わりませんが、一番大きな違いは、
ロッドのグリップとフライリールを取り付ける位置の関係です。
一般的には、ロッドのグリップより先端に近い方にリールを取り付けますが、
フライロッドの場合は逆で、グリップより手元に近いほうにリールを取り付けます。
したがって、ほとんどのフライロッドではリールは末端に付けるようになります。
なぜこのようになっているのかと言いますと、フライフィッシングの場合は
一度リールからフライラインを出すと釣りの途中でラインを巻き取ることは
あまり行いません。
ほとんどの場合はフライラインは出しっぱなしで、ロッドを持たない手で直接ラインを
たぐって魚とのやり取りを行います。
したがって、フライリールの場合は、フライフィッシングを終了した後のラインを
収納しておくだけの意味合いが強くなっています。
そのためフライリールの構造も大変シンプルな構造になっており、ギア比は1対1と
なっているものがほとんどです。
例外としては、大きなトラウトがヒットした場合などは、リールのドラッグ機能を
利用してリールで魚とのやり取りをした方がやりやすい場合もあります。
![201412133[1]](https://kagu-diy.com/wp-content/uploads/2016/06/2014121331.jpg)
グリップは軽くて水が付いても滑りにくいコルクが使われており、形状もいくつか
種類がありますので、ご自身の使いやすいものを選んでください。
グリップの先に渓流などを移動中にフライをひっかけておく為のフックキーパーがあり、
その先からロッドのトップまでラインを通すガイドが付いています。
一番手前のガイドをストリッピングガイド、先端のガイドをトップガイド、その中間に
あるガイドをスネークガイドと呼んでいます。
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フックキーパー
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ストリッピングガイド
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スネークガイド
![2014121316[1]](https://kagu-diy.com/wp-content/uploads/2016/06/20141213161.jpg)
トップガイド
フライリールは先にも述べましたが構造はシンプルですが、種類については幾つかあります。
まず形状については、スタンダードタイプとラージアーバータイプがあります。
スタンダードタイプは古くから使われているもので、フライラインを巻くスプールの
芯の径が小さくなっておりラインの巻き取り量を多くすることが可能ですが、
巻きグセが付きやすいという欠点があります。
ラージアーバータイプはスプールの芯の径が大きく巻きグセが付きにくいですが、
巻き取り量は少なくなります。
次にスプールとフレームの関係で、インスプールとアウトスプールがあります。
インスプールはフレームの中にスプールがスッポリ入っているもので、
丈夫なフレームでスプールを保護してくれます。
大型のトラウトを狙うならこのタイプになるでしょう。
アウトスプールはスプールがむき出しになっており、軽量で、スプールの
着脱が容易になります。
またスプールがむき出しになっているので、手を使ってブレーキ調整も出来ます。
一般の渓流、管理釣り場用でしたらこちらで十分です。
次にブレーキシステムの違いで、クリックブレーキのものとディスクブレーキの
ものがあります。
クリックブレーキは細かい微調整は出来ません、またラチェットと歯車との噛み合わせの
音がリールによっていろいろあります。
ディスクブレーキはシステムとしては性能が良く、微調整も可能です。
音はしません。
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ラージアーバータイプ、アウトスプール、ディスクブレーキ
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スタンダードタイプ、アウトスプール、クリックブレーキ
渓流でのフライフィッシングの場合は、オススメとしては、ラージアーバータイプで
アウトスプールのものでブレーキシステムはお好みで良いと思います。
渓流でのヤマメ、イワナ等がメインであればブレーキは使用することはありませんが、
ポンドタイプの管理釣り場で大型のニジマス等を釣る場合はドラッグを使用しますので、
細いリーダーやティペットを使用する場合は、ディスクブレーキが良いでしょう。
クリックブレーキの独特のドラッグ音も捨てがたく、私は好きですね。
フライリールを選ぶときに確認しておきたいことがあるのですが、それはラインの全てが
スプール内にきちっと収まるということです。
リールには、適合するフライラインの番手とバッキングラインを巻くことが出来る
長さが分かるように明記されていますので確認してください。
分からない場合は、購入のお店の方に確認してみてください。
したがって、フライリールは軽量で十分ラインを巻き取ることが出来る少し大きめの
ものが良いです。
次にラインシステムですが、使用するラインは、手元の方から、バッキングライン、
フライライン、リーダー、ティペットとなります。
フライラインの長さは、全長で25~27mですので、大型のニジマスなどが
ヒットした場合はフライラインだけでは長さが足りない場合もありますので
バキングラインをまず最初に下巻きとして巻いておきます。
次にフライライを繋ぎます。
フライラインも種類がありますが、渓流ではとりあえずダブルテーパー(DT)の
フローティングタイプから始めてみましょう。
その先にリーダー、ティペットを繋ぎ、ティペットの先にフライを付けます。



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