テーブルの天板に最適な横はぎ材と耳付き天板のご紹介。
テーブルの天板などの幅が広くて厚みのある板は、無垢の1枚板での入手は難しく、入手出来てもとても高価になります。
このような場合は、横はぎ材や既製品の耳付き天板を利用すると良いでしょう。
集成材を使うのも選択肢の一つとして大変良いのですが、横はぎ材は集成材にくらべて貼り合わせている個々の板の幅が広くなります。
したがって、横はぎ材は無垢板に近くきれいな木目を楽しむことが出来ます。
そんな横はぎ材と耳付き天板についてご紹介します。
この記事を書いた人:りょう(DIYアドバイザー)
横はぎ材
横はぎ材とは、無垢板を巾方向のみ貼りあわせて作られた幅の広い板のことです。
長さ方向は継いでおらず、それぞれの貼り合わされている無垢板の幅も集成材に比べて広いので、無垢の1枚板に近い雰囲気を味わうことが出来ます。
貼り合わされているそれぞれの無垢板の幅はランダムですが、一般的には入手が簡単な、10cm~20cmくらいの幅の無垢板がメインとなります。
また貼り合わせる無垢板の木目によって、貼り合わせる位置を工夫することによって、貼り合わせた位置がほとんど分からなくすることも可能です。
貼り合わせの方法には、およそ次のような種類があります。
(1) すり合わせはぎ(芋はぎ、平はぎ)
(2) 相欠きはぎ
(3) 雇いざねはぎ
(4) 本ざねはぎ
(5) 蟻ざねはぎ
(6) 相互はぎ
(7) 傾斜はぎ
(8) だぼはぎ
(9) 木ねじはぎ
(10) 蟻くさびはぎ
(11) 端ばめはぎ
上記のようにいろいろありますが、現在多くのはぎ材メーカーや集成材メーカー等が行っている貼り合わせの方法の一つは、ビスケットを用いた高周波(加熱)接着です。
ビスケットとは、楕円形をした木製の板状のもので、貼りあわせる面の数ヶ所に挟み込んで接着させます。
ビスケットの効果としては、接着強度の向上と接着の際に圧力をかけた時に板同士がズレルのを防ぐ効果があります。
高周波(加熱)接着とは、接着面に熱可塑性、又は熱硬化性の接着剤を塗布し、圧力を加えた状態で高周波を流すことによって高温、高圧を発生させ、木材同士を強力に接着させる技術です。
普通私達が使用している木工用ボンドも接着力は十分得られますが、水に弱い欠点があります。
その点熱可塑性、又は熱硬化性の接着剤は接着強度はさらに強力で、水にたいしても強く、強力な接着強度が得られます。
物質の加熱には、内部加熱と外部加熱があります。
外部加熱とは、物質の外部から熱伝導等を利用して徐々に内部まで加熱する方法です。
内部加熱は、物質そのものが発熱することによって内部と外部から同時に加熱されます。
高周波(加熱)接着は、上記の内の内部加熱になります。
高周波(加熱)接着には、短時間で高温を発生させることができることと、内部と外部を均一に加熱することができること等の利点があります。
私達が日常使用している電子レンジに似ています。
私達がDIYで横はぎ材を製作する場合は、上記の(1)~(11)のいずれかの方法で行います。
接着剤は木工用ボンドか、できれば2液性の接着剤で水に強くて接着強度も高いものを使用するのが良いと思います。
貼りあわせの工具としては、小さいものであればクランプを使用します。
天板等の巾の広いものの製作には、ハタ金が複数本必要になります。
ハタ金を使用する場合のコツとしては、片面からのみ使用するのではなく、両面から表側と裏側を同じ本数になるように互い違いに使用するのが良いです。
片方からですと、板が湾曲する場合があります。
貼りあわせに使用する材料については、人工乾燥された完全に乾燥させた材料を使用するようにしてください。
天然乾燥した木材の場合は、表面的には乾いているように見える場合でも、中の方は乾いていない場合があります。
乾燥されていない材料を使用しますと、接着強度が低下してはがれる原因になります。
まちがいないのは、横はぎ材専門のところに依頼されるのが良いと思います。
下記ショップにて横はぎ材を扱っていますのでお問い合わせしてみてください。
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◎ マルトクショップ
耳付き材
耳つき天板や耳つき板などの言葉を聞かれたことがあるかと思います。
「耳」とは木の丸太で言いますと、一番外側の木の皮が付いている部分のことを言います。
食パンの耳と同じですね。
食パンの場合は、周囲の少し焦げた色をして硬めの部分をいいます。
木の場合は、比較的直径の大きな丸太を上から下に縦に切った場合に、両端の皮が付いている部分が耳となります。
耳つき天板には上記にような丸太から製材された無垢の1枚板で作られたものと、巾を数枚の板で貼りあわせて、両端に耳の部分を付けた耳つき横はぎ天板もあります。
耳つき横はぎ天板のサイズ(厚み、巾、長さ)はメーカーによってさまざまなサイズのものが作られていますので、サイズによってさまざまな使い方ができます。
さまざまなテーブルトップやカウンタートップに使用することが出来ます。
我が家でもダイニングテーブルとして、タモの耳付き天板を使っています。
私が使っているものは、無垢の1枚板ではなく何枚か貼り合わされて作られたものです。
貼り合わせの技術は非常によく、表面からみただけでは貼りあわせている境目はほとんど分かりません。
このほかにも用途としては、カウンター、作業テーブル、座卓、等々用途はいろいろあります。
耳が付いている天板は、一般的な天板に比べて自然の無垢板の雰囲気を感じることが出来るのが特長です。
自然の木がお好きな方にはとても良いものです。
下記に耳つき板等を扱っておられるネットショップをご紹介します。
掘り出し物の1枚が見つかるかもしれません。
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○ マルサク佐藤製材
日田杉の耳つき板、桧、松、いちょう等々の1枚板
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○ マルウメ ウメエセイザイショ
日田杉のテーブル用耳つき板、杉、桧羽目板、フローリング 等々
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○ 満天木材
ケヤキ、秋田杉、イチョウ、木曽桧、タモ、桜、チェリー、青森ヒバ、等々耳つき無垢1枚天板、フローリング材
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○ 木のやすらぎ館
桧、杉、あすなろ、けやき、たがやさん、したん 等々耳つき1枚板、羽目板、フローリング
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○
タモ、オーク、ウォールナット耳つき横はぎ天板、片耳つきカウンター
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○ 木材倉庫 ムック
タモ耳つき横はぎ天板、各種集成材、羽目板、ウッドデッキ、各種無垢板、その他DIY商品
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○ 株式会社小山商店
ケヤキ、イチョウ、サクラ、スギ、ヒノキ、クス、ウォールナット各種無垢耳つき板、その他無垢板各種、羽目板、各種床材、集成材