1. TOP
  2. DIY
  3. 木工工具
  4. カンナの構造、種類と使い方。

カンナの構造、種類と使い方。

 2016/08/20 木工工具
  11,461 Views

カンナは、電動工具の発達で使われる機会は
少なくなったとはいえ、

最終仕上げや細かいところの加工にはよく
使われています。

 

カンナは刃の調整や刃を取り付けている
木製のカンナ台の調整など、

一般の方には難しい部分もありますが、
最近は金属製の台に取り付けられた替刃式の
カンナもあります。

この替刃式のカンナの場合は、

刃の調整もダイヤルで調整が出来ますので、
一般の方にも簡単に使うことが出来ます。

 

最終的な仕上げや細かいところの加工や
面取り加工には、カンナは必要な手工具です。

古くから使われている木製の台に
2枚刃の付いたカンナについての構造と、

カンナの種類と使い方についてご紹介します。

 
この記事を書いた人
山根良治 DIYアドバイザー


 

二枚刃カンナの構造

カンナは2枚の刃と刃を固定している木製の
カンナ台からなっていますが、

刃は1枚のものもあります。

刃は削る材料に対して一定の角度が保たれる
ようにカンナ台に固定されています。

2枚の刃の内、1枚はカンナ身と呼ばれ、

カンナ身に付いている刃によって材料を
削ります。

 

もう1枚は裏金と呼ばれ、

カンナ身をしっかり押さえる役目と逆目
(さかめ)防止の役目をもっています。

カンナ台は材料に対して刃が一定の深さに
なるように定規の役目をしています。

カンナの構造と各部の名称は以下の図の
ようになっています。

(203J203223203i-1.jww)

カンナ台とカンナ身を差し込む押さえとの
角度(仕込み勾配)は約46度となっています。

カンナ台には主に国産の木の中では一番硬い
樫の中の白樫が使われています。

最近では、プラスチックや金属製のカンナ台
もあります。

 

カンナの種類

カンナには、上記で解説しました
二枚刃カンナに代表される平カンナと特殊な
形状の材料を削る特殊カンナがあります。

通常一般の私たちがよく使うのは、

平たい板や角材を削る時に使う二枚刃カンナ
のみで、

それ以外のカンナは専門のプロの方やよほど
の愛好家の方しか使うことはありませんので、

参考程度に見てください。

平カンナ

①二枚刃カンナ

最もよく使われるカンナで、

真っ直ぐな板や角材の表面を平滑に削るのに
使用されたり、

面取りなどにも使用されます。

面取りなどの簡単な加工には、

裏金の付いていない一枚刃のカンナも
使われています。

②替刃式カンナ

刃の切れ味が落ちたら新しい刃と交換して
使用することが出来るカンナです。

通常の二枚刃カンナの場合は、
切れ味が落ちたら研磨する必要がありますが、

カンナの刃の研磨は非常に精度が要求され
ますので、

初心者の方には替刃式カンナが使いやすい
でしょう。

③長台カンナ

特に正確な平面削りが必要の場合に使用する
カンナで、

通常の二枚刃カンナの台よりも台の長さが
長くなっています。

④台直しカンナ

通常の二枚刃カンナの刃は、
台の下端に対して約46度になっていますが、

台直しカンナは直角か、100度くらいに
なっています。

カンナの下端の調整(台直し)に使ったり、

紫檀や黒檀などの非常に硬い材料を削るのに
使用します。

特殊カンナ

以下の写真は当社が以前に使用していた
特殊カンナのごく一部です。

当社では柄をはじめとしていろいろな
木材加工を専門に行ってきましたが、

まだ機械化が進んでいない時期にはこうした
特殊カンナを使って木材を加工していました。

現在では、こうした特殊カンナを使うことは
ほとんど無くなり、

全てが機械加工となっています。

SONY DSC

上記の特殊カンナについて、
番号に合わせて簡単に解説します。

1、外丸カンナ

材料が凹形の曲線の断面形状をした長物を
削るのに使用するカンナで、

台尻から見ると下端が凸形の曲線の形状を
しており、

カンナ身の刃の形状も同じ凸形の曲線形状を
しています。

材料の凹形の曲線形状に合わせてカンナの
種類があります。

2、包み作里(しゃくり)カンナ

ミゾを削るカンナで、

主に住宅の造作材の鴨居や敷居のミゾを掘る
のに使用します。

3、脇取りカンナ

右用、左用があり、ミゾの側面(脇)を削る
のに使用します。

鴨居、敷居、蟻溝、蟻ホゾなどの側面を
削ります。

4、反り台カンナ

カンナを側面から見た場合にカンナの下端が
凸形の曲線形状をしています。

大きく湾曲した材料の凹側を削るのに
使用しますが、

湾曲の大きさによって多くの種類があります。

5、内丸カンナ

1、外丸カンナと逆のカンナで、

材料が凸形の曲線の断面形状をした長物を
削るのに使用するカンナで、

台尻から見ると下端が凹形の曲線の形状を
しており、

カンナ身の刃の形状も同じ凹形の曲線形状を
しています。

当社ではいろいろな種類の柄を削るのに
使用していました。

6、機械しゃくりカンナ

このカンナも溝を削るのに使用しますが、
溝巾が調節できるようになっています。

建具、家具などの溝削りに使用します。

7、南京カンナ

中国から伝わったカンナですが、
左右に伸びた握りを両手で持って削ります。

椅子などの複雑な曲線加工などに使用
されます。

 

上記の他には、

箱の隅などを削る「際カンナ」、いろいろな
形の面取りが出来る「面取りカンナ」が
あります。


 

刃の調整方法

カンナ台の下端からの刃先の出の調整や
刃の研磨などのときは、

カンナ台を叩いてカンナ身を調整したり
抜いたりしますが、

この方法について解説します。

刃先を出す

刃先を出す場合は、

カンナ身の頭を金槌で、下端からの刃先の
出具合を見ながら少しづつ叩きます。

20158151

刃先の出が決まったら裏金を打ち込みますが、

裏金の刃先がカンナ身の刃先より出ない
ように僅かに引っ込めます。

20158152

刃先を引っ込める

刃先を引っ込める場合は、

カンナ台の台頭の左右の角を交互に叩き
ながら引っ込めます。

台頭の中央は、台が割れる場合があります
ので叩かないようにしてください。

刃先を出すとき、カンナ身は「玄翁」を
使って叩きましたが、

カンナ台を叩くときは、台を痛めないように
「木槌」、又は「プラスチックハンンマー」
を使うのが良いでしょう。

20158153   20158154

このときの叩く方向は、

カンナ台に平行ではなく、カンナ身に平行に
なるように叩きます。

20158155

また、叩きすぎてカンナ身が抜け落ちない
ようにカンナ身とカンナ台を一緒に持ち、

下端からの刃先の出具合を確認しながら
叩きます。

最適な刃先の調整

カンナ身の刃先はコッパ返しと平行に
なるように調整しますが、

斜めになっている場合は、カンナ身の横を
叩いて平行になるように調整します。

20158156

 

(203J203223203i-6.jww)

カンナ身の刃先は、カンナ台の下端から
0.1mm前後出ているのが良いとされて
います。

また、裏金の刃先は下端から下には出ない
ようにし、

カンナ身の刃先との間隔は0.1~1mm
くらいとし、

仕上げの程度によって間隔を変えていきます。

 

ただ実際には下端からの出の寸法の
0.1mmを正確に確認するのは難しいので、

下の写真のように、真っ直ぐに加工された
板を使って台尻の方からスライドさせ、

刃先と僅かに当たる位置を見つけます。

これは刃先の右端と左端の両方を行いますが、

こうすることによって刃先の左右の出の
バランスも確認出来ます。

20158159    201581510

あとは実際に削っていきながら刃先の出を
調節していきます。


 

木材を削る方向

木材を削る場合は、

削った面が滑らかにきれいに削れる方向と
粗くざらざらになる方向があります。

なぜそのような削る方向によって、

きれいになったり粗くなったりするのかと
言いますと、

木材には年輪が有り、木材は年輪に沿って
割れやすい(はがれ易い)という性質が
あるからです。

したがって、木材をカンナで削る場合は、

割れにくい(はがれにくい)方向に削って
いく必要があります。

 

きれいに削れる方向を順目(じゅんめ)
粗くなる方向を逆目(さかめ)と言います。

順目のことを「ならい目」という場合も
あります。

 

一般的な木材の木目を書いたのが下の図になります。

jyunnme

上記のようにはっきりと木目が分かるとは
限りませんが、

一般的な板目材の場合、

表面に見える山形の木目の木表側は、
右から左が順目、

木裏側は左から右が順目となります。

 

山形の木目が分かりにくい場合は、
側面の柾目の傾斜を見てください。

junme

木目を起こさないような方向が順目、
木目を起こしてしまう方向が逆目となります。

上記の図のように、木目を起こさないように
削るときれいに削れますが、

木目を起こしてしまうような方向に
削りますと、

表面がザラザラした仕上がりとなって
しまいます。

 

カンナ台の下端の調整

カンナ台は十分に乾燥された硬い樫の木を
材料として作られていますが、

使用している間に変形を起こしてしまう場合
があります。

正確にきれいに削るためにはカンナ台の下端
は常に平らにしておく必要があります。

下端に狂いが生じた場合は、

「下端定規」という特殊な定規を使って狂い
を確認し、

「台直しカンナ」で下端を削って狂いを
直します。

 

実際には下記の図のように、1と2、
及び3と4の間をハガキ1枚分くらいの

隙間ができるように削っておくのが良いと
されています。

ただしこの調整には、特殊な定規やカンナが
必要になりますし、

実際に下記のように正確に削るのはかなり
難しく、

私自身も行ったことはありません。

安易に行ってしまうと、

返って下端を大きく狂わせてしまう結果に
なりますので、

慣れない方は行わないほうが良いでしょう。

(203J203223203i-3.jww)

 

カンナ身の刃の研ぎ方

刃表の研ぎ方

刃表は下記の図のように、

砥石にピッタリと付けたまま砥石から
離れないように前後に研ぎます。

(203J203223203i-4.jww)

カンナ身が左右や上下に動いてしまうと
下記の図のように刃が丸くなり、

切れ味も悪くなりキレイに正確に削れなく
なります。

研ぎ-2

刃裏の研ぎ方

刃表を研いで仕上がっていくと、

刃の先が上側に返りが出てきますので、
この返りを削る必要があります。

刃裏を研ぐ場合は、下記の図のように
カンナ身の半分くらいを砥石にピッタリ
付けて研ぎます。

刃裏

刃の研ぎについても正確に研ぐには熟練を
要しますので、

なれない方は研ぎの必要がない替え刃式の
カンナが良いでしょう。


 

カンナの置き方

カンナは使わないときは、

横向きにして置くように心がけましょう。

20158182

刃先を下にして置くと、刃先を傷めたり
狂いの原因となります。

また刃先を上にして置くのも危険で怪我を
することがありますのでやめましょう。

20158183 

20158184

×

 

まとめ

カンナは細かな調整など難しいところも
ありますが、

最近は替え刃式のものや、ダイヤルで刃の
出の調整が出来るものなどがあります。

また、金属製のものなど狂いの出ないものも
あります。

簡単な面取りをしたり、細かなところの加工
には大変便利な工具ですので、

是非1台は揃えてみてください。

 

カンナの他に、基本的なよく使われる
大工道具には、

ノミ、ノコギリ、カナヅチ等があります。

木工DIYに使用される道具、工具類を
下記ページにまとめてありますので
チェックしてみて下さい。

ドライバー、レンチ、スパナの種類と用途はこちらから

 

\ SNSでシェアしよう! /

Lifeなびの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Lifeなびの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!