一般の工具として、ドライバー、レンチ、スパナがありますが、木工用の工具としても使います。
ここではドライバー、レンチ、スパナについて、その種類と用途についてご紹介します。
りょう(DIYアドバイザー)
ドライバー
ドライバーは木ネジやビスなどを締め付けたり緩めたりするために使用する工具です。
ドライバーを使用するときは、木ネジやビスの頭のネジ溝の形、大きさに合ったものを使用する必要があります。
これが合わないと、ネジ溝を傷めたり、ダメにして木ネジやビスが使えなくなってしまします。
ドライバーの種類
プラスドライバー
ドライバーの刃先が「+」の形をしたもので、現在一般的によく使われているドライバーです。
木ネジやビスの頭の溝も同様に「+」の形になっているものに使います。

プラスドライバーは次に解説していますマイナスドライバーよりも締め付ける力が強いのが特徴です。
JIS規格により、ドライバーの軸の長さ、直径、先端のプラスの形状の寸法が決められており、呼び番号で、小さいものから#0~#4まであります。
上記の写真のプラスドライバーは、下から順に、#1、#2、#3 のもので、一般によく使われている大きさのものです。
中でも#2がよく使われています。
マイナスドライバー
マイナスドライバーは刃先の先端がマイナス「-」の形をしたドライバーで、木ネジやビスの頭の溝も同様に「-」の形になっているものに使います。

JIS規格により、ドライバーの軸の長さと先端の刃の巾の組み合わせによる呼び寸法があります。
呼び寸法には、刃の巾×軸の長さが 4.5mm×50mm~10mm×300mmまでの8種類あります。
上記の写真のマイナスドライバーは、下のものが4.5×50、上のものが6×100のものです。
ナットドライバー
ナットドライバーは小さなボルトやナットを締め付けたり緩めたりするときに使います。
ただ、スパナやレンチのような強い力で回すことは出来ません。


六角棒ドライバー
ドライバーの先端の形状が六角形になったもので、六角穴のネジを締めたり緩めたりするのに使います。
スタビードライバー
スタビードライバーは柄と軸が極端に短いドライバーで、握りやすく、狭い所での作業に向いています。
また携帯性も良いです。

オートマチックドライバー
オートマチックドライバーは柄を押し付けることによって軸が回転し、締め付けたり緩めたりできます。
また穴あけなどにも利用できる大変便利なドライバーです。




オートマチックドライバーには、中央部に切り替えのスイッチがあり、押すだけで左右の回転、固定を切り替えることができます。
上の3枚の写真の内の左から右回転、固定、左回転となっています。
精密ドライバー
精密ドライバーは大変小さなネジを回すときに使うドライバーです。
めがね、時計、カメラ、などに使われているネジは非常に小さなものですので、これらの組み立てや修理などに使われます。

上記の写真のものは、プラスドライバー、マイナスドライバー、ナットドライバー、六角棒ドライバーの精密ドライバーがセットになったものです。


精密ドライバーの柄尻には丸いお皿の形をしたものが付いています。
自由に回転するようになっていますので、使用するときは人差し指で下に押さえ、親指と中指で回して使用します。
インパクトドライバー
ハンマーで江尻を叩くと刃先が回転するようになっており、強い回転力で回すことが出来るドライバーです。
ネジ溝がつぶれたネジやさび付いたネジを緩めるときなどに有効です。
簡便型インパクトドライバー
外見上は普通のプラスドライバーやマイナスドライバーと同じです。
刃先が非常に硬く鋭くなっており、江尻をハンマーで叩いてネジに食い込ませて使用します。
つぶれてしまったネジにも対応できるようになっています。
検電ドライバー
検電ドライバーは電気器具などの電圧を調べることができるドライバーです。
先端を電気回路の+側に接触させると、ドライバーに内臓されているネオン管が発光するというものです。
ただし、ぬれた手では使用しないようにしてください。
フレキシブルドライバー
ドライバーの軸が自由に曲げられるもので、直線的には使えないようなところでも使うことが出来る便利なドライバーです。
ラチェットドライバー
ラチェットドライバーはオートマチックドライバーのように、右回転、左回転、固定の切り替え装置が付いています。
柄を握り変えなくて手首の回転だけで回すことが出来るドライバーです。
ただしオートマチックドライバーのように押して回転させることはできません。
電工用ドライバー
電工用ドライバーは柄の形がヒョウタンのような形状になっているドライバーです。
くびれた部分で針金をまっすぐに伸ばすためのものです。
握り部分が太く強い回転力が得られますので、非力な方にはおすすめのドライバーです。
ドライバー使用上の注意点
ドライバーには、普通形と貫通形があります。
普通形のドライバーは軸の本体が握り部の途中までしかありませんが、貫通形の場合は、軸の本体が握り部の柄尻まであります。
したがって、ドライバーの柄尻をハンマーで叩いて使用する場合は、必ず貫通形のドライバーを使用してください。
外見上は普通形も貫通形も同じように見えますので、ご購入のときは確認してください。
レンチとスパナ
レンチとスパナはナットやボルトを締め付けたり緩めたりするときに使用する工具です。
レンチとスパナの種類には、ボルトやナットに差し込む部分の大きさ(サイズ)が決まっているものと自由に変更できるものがあります。
また、ソケット式となっており本体のハンドルに自由に取替えが出来るタイプのものもあります。
スパナ
ナットやボルトを締め付けたり緩めたりする工具で、両側にサイズの異なるアゴが付いているものが両口スパナと呼ばれています。

メガネレンチ
メガネレンチはナットやボルトをはめ込む口が円形になっているもので、口の内側は12角になっています。
柄も長く、口が開いていませんのでスパナよりも強い力で締め付けることが可能です。

上の写真のものは、柄の左側がメガネレンチになっており、右側はスパナとなっているものです。
下記の写真のものは、サイズの違うメガネレンチとスパナがセットになっているものです。

リバーシブルギアレンチ

リバーシブルギアレンチはメガネレンチのようにボルトやナットに差し込む部分が円形になっています。
口の内側は12角になっており、ギアのスイッチを切り替えることによって右回転、左回転両方で締め付け作業が可能となっています。
メガネレンチのように締め付けるたびにレンチを抜き差しする必要がなく、狭い場所での作業に便利な工具です。
写真のものは私が古くから持っているもので、最近のものはより便利に機能的になっているものが有るようです。
モンキレンチ
モンキレンチは、スパナやメガネレンチと違って、ナット、ボルトに差し込む部分の口のサイズが自由に調整できるものです。
掴むことができる最大径の大きさは決まっていますが、それより小さいものには使用することが出来る便利な工具です。

六角棒レンチ
六角棒レンチは六角の穴の付いたボルトやナットを回すのに使う工具です。

L形に長短に曲げられており、最近のものは写真の下側のもので、長い方の先がボールポイントになっています。

ボールポイントの部分は首が細くなっており、着脱がスムーズに出来るようになっています。
ボールポイントの方で、早締め、仮締めを行い、短い方で本締めを行います。
まとめ
ドライバー、レンチ、スパナ は一度に全てを揃える必要はありませんので、必要のものから少しづつそろえると良いでしょう。
金槌、木槌の種類と特徴についてはこちらから

キリとクギ抜きの種類と特徴についてはこちらから

木工用ノミの使い方と用途についてはこちらから



コメント