キリとクギ抜きの種類と特徴、使い方。
キリは、電動工具の普及で最近はあまり使う機会が少なくなってしまいました。
しかし細かい穴を空けたり、釘や木ネジなどの下穴を開けるには必要になります。
幾つかのキリ(錐)とドリルなどその他の穴開け工具をご紹介します。
クギ抜きは、素人の私たちの木工では多く登場するかもしれません。
クギ抜きやバールなどの種類と特徴、使い方についてもご紹介します。
この記事を書いた人 山根良治 DIYアドバイザー |
この記事の目次
キリ
キリは刃を回転させて穴を開ける道具です。
使い方のコツとしては、キリの方向と力加減ですが、力を入れすぎないように、
方向、回転速度、力を調整しながら開けていきます。
また、使用目的によって適切な刃の種類を選ぶ必要があります。
四つ目ギリ
四つ目ギリの刃の形状は正方形になっており、それぞれ4つの角が切り刃となっています。
四ツ目ぎりは深く細い穴を開けるのに適したキリです。
鉄クギや竹クギの下穴を開けるのに最も適したキリです。
柄には、ヒノキやホオノキなどの軽い木がつかわれています。
三つ目ギリ
先端のみが三角形になった刃をしており、深く細い穴を開けるのに適したキリです。
中間部分は、抵抗を少なくするため細くなっています。
ダボ穴、木ネジ、釘の下穴を開けるのに使用します。
柄には、ヒノキやホオノキなどの軽い木がつかわれています。
つぼギリ
刃先が円形をしており、内側が刃になっているためきれいな円形の比較的大きな穴を
開けるのに使用します。
太いダボ穴、隠しクギ穴、鍵穴、埋木穴等の穴開けに使用します。
柄には、ヒノキやホオノキなどの軽い木がつかわれています。
ねずみ歯ギリ
刃の先端が3つに分かれており、深い穴開け用で、硬い木や竹の穴あけに使用します。
細く深い穴が開けられます。
柄には、ヒノキやホオノキなどの軽い木がつかわれています。
千枚通し
千枚通しは、布や紙などに穴を開けるのに使います。
先端に穴の開いているものとあいていないものがあり、空いているものはヒモなどを
穴に通すのに使います。
柄には、木製やプラスチック製のものがあります。
クジリ
クジリは千枚通しより太くて短くなります。
帆布や紙などに太い穴を開けるのに使用します。
ポンチキリ
ポンチキリは、鉄板などのポンチングや下穴を開けるのに使用します。
また石膏ボードやブリキ、トタン板、スレートなどの穴開けにも使います。
トタン板やブリキのケガキにも使われます。
アウル
アウルもポンチキリとほぼ同じような使い方をします。
ブリキやトタン板などの穴開け、木ネジの下穴、ケガキなどに使用します。
T型ドリル
T型ドリルは手動式のドリルで、片手で持って回します。
ビットを交換することによって各種の穴開けを行うことができます。
ドライバービットをつければ、ネジの着脱も可能です。
クリックボール
電動ドリルが主流の現在ではあまり使用しませんが、両手を使って、ハンドルを水平に
回転させることによって穴を開けます。
回転の力が強いので大きな深い穴を開けることが出来ます。
上記写真のクリックボールは以前当社で使用していたものですが、ボール盤の無い
時代に使われていた骨董品です。
ハンドドリル
ハンドドリルは、ハンドルを垂直に回転させることによってホイールギヤによって
ピニオンギヤに伝わるしくみになっています。
先端のビットに取り付けられたドリルが回転して穴あけ作業が効率よくできます。
あまり大きな穴開けには不向きで、どちらかというと小さな穴用です。
ドリルビットには木工用の他に、金属用、石材用、ガラス用などがあります。
クギ抜き
打ち損じのクギを抜くための道具ですが、使用するときは、支点にあて木等を置いて
すると材料を傷つけずに抜くことが出来ます。
クギ抜きには、カジヤとバールがあります。
カジヤ
片方がL型で、両方とも板状にして割り込みが入れられています。
カジヤはクギ抜き専用に使われています。
平バール
平バールは両端の内、片方だけ割り込みがあり、もう片方は板状(刃状)になっています。
特殊熱処理された特殊鋼が使われています。
木枠梱包の開梱、解体作業、クギ抜きなどに使用されます。
六角バール
六角バールの本体の断面は、六角形をしています。
木枠梱包の開梱、解体作業、クギ抜きなどに使用されます。
つる首バール
木枠梱包の開梱、解体作業、クギ抜き、テコなどに使用されます。
バラシバール
木枠梱包の開梱、解体作業、クギ抜き、テコなどに使用されます。
インテリアバール
インテリアバールは、ふすまの枠をはずしたり小さな釘抜きに使用されます。
平たい部分では、ペンキをはがすのにも使われます。
エンマ釘抜
エンマ釘抜は、釘の頭をつかんで引き抜くのに使用されます。
テコを利用して引き抜きます。
まとめ
キリは小さな穴や微妙な穴あけには必要になってきます。
特に小物の製作の釘打ちには、下穴を開けるのに必要になります。
また手動式のドリルも手軽に使えて、一つ手元にあると便利に使えます。
クギ抜きは、小型のものを一つそろえておきましょう。
バールも使い方次第ではいろいろなことに使えるでしょう。
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