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木工用接着剤の種類と使用方法。

 2016/08/20 材料
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木材は接着しやすい材料として、木材同士や異種材料との接着がよく行われています。

これはひとえに接着剤の接着性能の向上によるものです。

現在の木工作業においては接着剤は欠かせないものとなっています。

 

木工用接着剤にはいくつかの種類があり、性能を十分に発揮させるには正しい使用方法を

理解しておく必要があります。

木工用接着剤の種類と使用方法についてご紹介します。

また木工用以外にも接着剤はありますので、あわせてご紹介します。

 
この記事を書いた人
山根良治 DIYアドバイザー


 

木工用接着剤の種類

木工用接着剤にはおよそ次のようなものがあります。

にかわ

動物の皮、軟骨、筋などを原料として、これに石灰、希塩酸で処理して作られたもので、

主な成分はコラーゲンとなります。

耐水性、耐熱性はあまりありませんが、楽器や家具の接着に使用されています。

 

にかわは、常温では固形状態となっていますので、使用するときは暖めて溶かして使用します。

温める場合は、直接火にかけず50~60℃のお湯につけて溶かします。

にかわは冷却硬化ですので、塗布し冷えると硬化し接着します。

にかわは、天然系の接着剤として貴重なものとなります。

レゾルシノール樹脂接着剤

レゾルシノール樹脂は熱硬化性樹脂で、褐色の液体で特徴的なよいにおいがします。

水と混ぜ合わせて使用することもでき、使いやすい接着剤です。

ただ接着剤としてはやや高価であり、一般の使用には向いていません。

 

木質系材料の接着剤の中では最もすぐれた接着剤で、耐水性、耐熱性、耐候性などの

耐久性にすぐれており、構造用材の接着剤として構造用集成材などに使われています。

また金属、ゴム、プラスチックなどの接着にも使われています。

ユリア樹脂接着剤

尿素とホルムアルデヒドを原料として作られた接着剤で、一般木工用の常温用と

合板などを製造するための加熱用があります。

固まるのを早めるために、硬化剤と混ぜて使用します。

 

耐水性、耐久性もあり、また比較的安価で扱いやすいこともあり、生産されている接着剤の

約半分がユリア樹脂接着剤となっています。

一時期はホルムアルデヒドが健康上に与える影響が問題になりましたが、

現在は飛散しないように化学処理されており全く問題はありません。


酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤

乳白色をしたクリーム状のもので、一般に木工用ボンドと呼ばれており、

私たちがよく使っている接着剤です。

固まって硬化すると透明になります。

 

夏季に使用する常温用と冬季に使用する低温用がありますので、特に寒冷地での

使用の場合は、気を付けてください。

 

固化方式は、含まれている溶剤が失われることによって固化します。

固化することによって強くて透明な皮膜をつくります。

硬化後もそれほど硬くならず、刃物を痛めないことから木工用の接着剤として

最もよく使われています。

 

ただし、耐水性はありませんので、湿気のあるところの使用は避けてください。

ユリア樹脂と混ぜて使用すると耐水性が向上します。

比較的早めに固まり始めますが、完全硬化までに5~6時間かかります。

架橋型酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤

上記の木工用ボンドの使いやすさはそのままに、耐水性を向上させた接着剤です。

主剤に対して1~3%の硬化剤を混ぜることによって、常温で硬化します。

高周波と呼ばれる熱を加えて硬化させるタイプのものもあります。

 

耐水性に優れており接着強度にも優れた性能をもった接着剤です。

家具、木工用のほかに、集成材の製造にも使われています。

水性高分子イソシアネート系接着剤

主剤と架橋剤からなる2液混合の接着剤で、接着強度等の性能に優れることから、

集成材や合板の製造に使われています。

 

常温で使用するタイプのものと熱を加えて接着させるタイプの2種類があります。

それぞれに接着強度によって、構造用と造作用があります。

また、木材以外の異種材料(プラスチック、金属)との接着にも使用されています。

シアノアクリレート樹脂接着剤

一般には、瞬間接着剤のアロンαとして売られているものがこれになります。

空気中の微量の水分や接着させる材料のわずかの水分と反応して瞬間的に接着させます。

ガラスで、2~3分、木材で約5分、金属では約20秒で接着します。

比較的小さな面積同士の接着に適しています。

 

人の皮膚にも瞬間的に接着しますので、取り扱いには注意が必要です。

木材の場合は、液が木材に吸い込まれて所要の接着力を発揮できない場合がありますので、

高粘度タイプのものが良いです。

ゴム系接着剤

ゴム系接着剤は接着面の両面に塗布することが基本となります。

貼り合わせる場合は塗布後すぐに貼り合わせるのではなく、少し時間をおいて貼り合わせます。

少し放置しておく時間のことをオープンタイムといいます。

 

オープンタイムについては5~15分程度ですが、実際に使用する場合はそれぞれの

接着剤に書かれている時間に従ってください。

上記の写真の接着剤の場合は、5~10分と書かれています。

ゴム系の接着剤は、接着面に均一に塗布することが大切です。

以下の写真は、付属品として同梱されていたクシ目ゴテです。

これを使って均一に塗布してください。


 

その他の接着剤の種類

接着剤には木工用以外にも接着させるものによって多くの種類があります。

それぞれの接着剤によって特徴、使用方法があり、よく理解して使用する必要があります。

以下では、木工用以外の接着剤の種類と使用方法についてご紹介いたします。

接着剤選びの留意点

1.種類が多いので、それぞれの接着剤の特性を十分に理解した上で選ぶ。
2.何と何を接着するのか、両方の材料から接着剤を選ぶ。
3.お互いの接着面の大きさ、状態を考慮する。
4.接着剤の接着後の条件(耐水性、耐熱性、耐震性、耐薬品性など)を考慮する。
5.接着剤メーカーの使用説明書を参考にする。

手芸、壁紙用

共重合エマルジョン接着剤と呼ばれている接着剤です。

紙や布のような染み込みやすい素材の接着に適した接着剤になります。

片面だけに塗布します。

3分くらいで接着しますが、完全硬化には半日くらいかかります。

工作用

セルローズ系接着剤と呼ばれているもので、透明で乾くのが早い接着剤です。

合成樹脂に含まれた有機溶剤が揮発することによって接着します。

竹、紙、セルロイド、木、皮などの接着に適しています。

プラモデル用

プラモデルなどのスチロール樹脂の接着に適した接着剤です。

スチロール樹脂を溶かして接着させますので、スチロール樹脂同士の接着に使います。

数秒から数分で硬化します。

ゴム、皮用

木工用でもご紹介したゴム系接着剤です。

木材以外にも、ゴム、皮製品、布、金属、硬質プラスチックの接着に適しています。

硬質塩ビ、ポリエチレン、フッ素樹脂、ナイロンには使用できません。

両方の接着面に塗布し、オープンタイム(5分~10分)後に貼り合わせます。

貼り合わせ後は、木槌などで軽くたたくか、ローラーなどで圧着させます。

塩ビ用

軟質ビニールの接着に使用する軟質塩ビ用と塩ビ雨どい、硬質塩ビパイプなどに使う

硬質塩ビ用の2種類あります。

軟質塩ビ用は、両面塗布でオープンタイムをとり圧着させます。

硬質塩ビ用は、片面塗布でオープンタイムは必要ありません。

両方とも耐水性のある接着剤です。

コンクリート、タイル用

コンクリートやタイル等を接着させるのに適した接着剤です。

表面に多少のざらつきがあってもよく接着します。

コンクリート、タイルの他に、陶器、金属、、木材などの接着にも使用されます。

発泡スチロールにも接着させることができます。

接着剤は片面塗布で、線状又は点状にすり込むように塗布します。

ガラス、金属用

主剤と硬化剤を混ぜて使用する2液混合型の接着剤です。

接着力が強く、耐水性、耐熱性もあります。

ガラス、金属以外にも硬質プラスチック、コンクリート、陶器、木材にも使用できます。

瞬間接着剤

木工用でもご紹介したシアノアクリレート樹脂接着剤です。

木材以外にも、硬質プラスチック、金属、ゴムなどの接着に使用されます。

小さな面積同士を早く接着させるのに適しています。

衝撃には弱いので注意が必要です。

ポリエチレン、ビニールには使用できません。

ホットメルト

熱溶融型接着剤と呼ばれているもので、常温では固体の状態となっています。

熱を加えることによって溶け、塗布後冷えて接着する接着剤です。

熱は、アイロンやドライヤーを使います。

常温でシート状、粉状、スティック状のため、専用のアプリケーター(塗布装置)を

使って塗布します。


 

接着剤の使用方法

下地処理

① 木材

まずは接着面の汚れ、ゴミ、油等を取り除いてください。

また、塗装した部分が有る場合は、塗膜をきれいに落として木材の地肌が

出るようにしてください。

木材の接着の場合に大切なことなのですが、木材が濡れていると接着力が低下し、

接着後のはがれの原因になりますので十分に乾かす必要があります。

 

また、無垢の木材で、丸太から製材して日にちが経過していない場合などは、

表面は乾いていても中の方は濡れている場合がありますので、中まで十分乾燥するまで、

しばらくそのままで乾燥するのを待ってください。

できましたら、人工乾燥させた木材を使用するのがベストの方法です。

 

無垢の木材を材木店等から購入する場合は、以下の点を必ず確認してください。

1、人工乾燥材か、天然乾燥材か?

2、天然乾燥材の場合は、中まで十分乾燥しているか?

3、乾燥が不十分の場合は、乾燥するまでの期間はどれくらいか?

 

上記を確認してから、以降の製作工程等を検討してください。

十分に乾燥していない木材を使用しますと、接着不良を起こすだけではなく、

製作後の製品に狂い等が生じますので注意が必要です。

 

ただし、市販されている集成材や合板等はもともと人工乾燥された木材を使用して

いますので問題はありません。

また、無垢の木材の場合は、製材したままの表面がザラザラした状態のままでは

接着力が低下しますので、必ずカンナ、サンダー等で表面を滑らかに平滑にしてください。

 

なお、無垢の木材の表面を削る場合は、まず最初に木材を乾燥させてから行ってください。

木材は乾燥する過程で、収縮したり変形したりしますので、完全に乾燥して変形するのが

止まってから加工に入ってください。

 

ただ、大きな木材の場合は、ご自身でカンナで削るのは難しいので、購入した材木店か、

お近くの加工所等で、専用の機械で削ってもらうことができます。

最近のホームセンター等では加工したりカットしたりも可能だとおもいますし、

ホームセンターの場合は、もともと乾燥処理された木材を扱っている場合が

多いと思いますし、表面処理もされている場合が多いように思います。

② 金属

金属の場合も、まずは接着面の汚れ、ゴミ、油等を取り除いてください。

金属の場合は、サビがあれば完全に落として乾燥させてください。

③ コンクリート、ブロック

まずは接着面の汚れ、ゴミ、油等を取り除いて、もろい部分は先に取り除いて乾燥させる。

④ ゴム、皮

ペーパーで磨き、シンナー等を布につけてきれいに拭いてください。

塗り方

基本的にはコンクリートやタイル以外は、なるべく薄く、均一に塗るのが原則ですが、

材料や接着剤の種類によって塗り方があります。

① 片面塗り

木材、金属、ガラス、硬質塩ビなどは、接着する材料の片方の接着面のみに接着剤を

薄く均一に塗り、すぐ接着させる。

② 両面塗り

ゴム、皮、軟質塩ビなどは、接着する材料の両方の接着面に接着剤を薄く均一に塗り、

オープンタイムをとる。

オープンタイムとは、すぐに接着させるのではなく、しばらく時間をおいて

接着させることです。

オープンタイム時間については、接着剤製品に書かれていますので確認してください。

③ 点状、線状塗り

瞬間接着剤(アロンα)等はこの塗り方になります(片面塗り)。

はみ出した接着剤の処理

接着時にはみ出した接着剤は固まる前にすみやかに取り除いてください。

① 木工用

水、または石鹸水で拭いて取り除いてください。

木工用ボンドの場合は、硬化後もカンナで削ることは可能です。

② ゴム、皮、布用

ラッカーうすめ液を使用する。

③ 金属、ガラス用

ラッカーうすめ液を使用する。

④ タイル、コンクリート用

ラッカーうすめ液を使用する。

⑤ 瞬間接着剤

専用はがし液、またはマニキュア除光液を使用する。

その他の注意事項

接着剤の中には有機溶剤やシンナーが含まれているものがありますので、使用の際は

窓を開けるなど換気を良くしてからおこなってください。

エポキシ系の接着剤は皮膚に付くとかぶれることがありますので、皮膚にはつけない

様に注意してください。

また、瞬間接着剤は皮膚にも瞬間に強く接着しますので気をつけてください。

万一目に入ったときは、すぐに水で洗眼し、お医者さんで手当てを受けてください。

接着剤の役割

1.物と物を接着する。
2.接着剤に粉などを混ぜていろいろな形に成形する。
3.うすめて、物に塗布し、表面のコーティングとして使用する。


 

塗布用具

接着剤を塗る場合は、塗布面積、用具の特徴などを理解して使用してください。

塗布のための用具としては、次のようなものがあります。

ローラーバケ、ハケ

広い面積を塗る場合に便利な用具です。

 

rora[1]     (203n203P.jww)

 

クシベラ

コンクリートやブロックなどに塗る場合に粘度のある接着剤を塗る場合に便利です。

クシベラの接着面に当たる部分の穴から適量の接着剤が塗布されます。

 

kusi[1]

 

パテナイフ、木ベラ

接着剤を薄く延ばして塗るのに使用します。

 

pate[1]

 

ブラシ

ゴム、皮用の接着剤を塗布する場合に均一に広げるのに使用します。

 

burasi[1]

 

圧締用具

木工用ボンドの場合は、2個の接着物にボンドを塗布してからボンドが硬化して

固まるまでに5~6時間ほど必要になります。

その間、動かないように、両者が固く密着するように一定の圧力をかけておく

必要があります。

 

そのための用具として、ハタ金、クランプがあります。

ハタ金は天板などの広い板の巾接ぎなどに使います。

クランプは比較的小さなものを締め付けるときに使用します。

 

hatagane[1]

ハタ金                       クランプ

 

 

まとめ

接着剤には多くの種類があり、接着する物によって接着剤を選ばなくてはいけません。

また接着方法も接着剤によって異なります。

これらをよく理解して、接着する物に合わせて接着剤、接着方法を選ばないと期待する

接着強度が得られない場合があります。

 

木工DIYにおいて木材どうしを接着させる場合は、よく乾いた木材を使用する

必要があります。

集成材等は人工的に乾燥された木材を使用していますので問題ありませんが、

無垢の木材を使用する場合は、乾燥度合いを確認してから接着するようにしてください。

 

接着剤のご購入はこちらから。

木工用接着剤のご購入はこちらから。

木工用木材につきましては、下記にまとめてありますのでチェックしてみて下さい。

 

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