フィルムカメラでは、レンズを通った光はフィルムに当たりますが、デジタルカメラの場合はレンズを通ってきた光は撮像素子に当たります。
この撮像素子の大きさのことを画面サイズと呼びます。
画面サイズの表記の方法は、縦と横の寸法をmm単位、又はcm単位にて表記しています。
この撮像素子は、デジタルカメラの中で大切な部品の一つです。
撮像素子の性能の違いが、最終的にプリントされる写真の出来上がりに大きく影響を与えています。
撮像素子の重要な目的は、撮影レンズを通ってきた光をアナログの電気信号に変換することです。
これを光電変換といいますが、デジタルカメラの撮像素子の種類と画面サイズについてご紹介します。
撮像素子の種類
撮像素子はイメージセンサーとも呼ばれていますが、現在の撮像素子は電子回路等の違いによって、CMOS(シーモス)とCCD(シーシーディ)の2種類あります。
CMOS(シーモス)は、Complementary Metal Oxide Semiconductor の略で、日本語では、相補型金属酸化膜半導体と訳されています。
CCD(シーシーディ)は、Charge Coupled Devices の略で、電荷結合素子と訳されています。
CMOS、及びCCDはそれぞれに特徴を持った撮像素子ですが、一般的には、一眼レフカメラにはCMOSが、コンパクトデジタルカメラにはCCDが使われているようです。
撮像素子は非常にデリケートな電子部品で、わずかのゴミなどが付着しても出来上がりの写真に影響が出てきます。
レンズ交換のときなどは、ゴミやホコリなどが内部に入らないように周囲の状況等に注意しながらレンズ交換する必要があります。
したがって、ゴミなどが付着しないような機能を持たせたカメラもありますが、完全ではありません。
撮像素子の清掃が必要になる場合もありますが、その場合は、絶対に撮像素子にキズなどを付けないように細心の注意が必要です。
撮像素子の画面サイズ
撮像素子の大きさは、使用するカメラの大きさ等によって幾つかの種類があります。
フルサイズ
レンズ交換式デジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラの中で、高級機などに使われているサイズです。
撮像素子の横と縦のサイズが35mmフィルムと同じサイズとなり、36mm×24mmとなりますが、メーカーによっては多少寸法が違っています。
APS-Cサイズ
一般的なレンズ交換式デジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラの初級~中級機に多く採用されているサイズです。
メーカーによっては高級機にも使われたいます。
撮像素子の横と縦のサイズは、約23mm×15mmですが、この寸法もメーカーによって多少違ってきます。
以前に使用されていたフィルムのAPSと呼ばれていた規格のフィルムのCサイズとなります。
APS規格には、APS-Cサイズの他にAPS-Hサイズ、APS-Pサイズというのもあります。
フォーサーズ
撮像素子の横と縦のサイズは、17.3mm×13mmとなります。
一眼カメラなどで多く使用しているサイズとなります。
1/2.3型、1/2型等
コンパクトデジタルカメラ等に採用されているサイズで、撮像素子の対角線のインチサイズを表しています。
1/2.3は2.3分の1インチ、1/2は2分の1インチの寸法となります。
上記のように、撮像素子のサイズの表記の方法には2種類あります。
23mm×15mmのように、撮像素子の横と縦のmmサイズで表す場合と1/2インチのように撮像素子の対角線のサイズで表す場合とがあります。
撮像素子の対角線のインチ表示される場合は、真空管を使っていたころの撮像管の直径のサイズ表記の名残です。
撮像素子も撮像管のサイズに合わせていたのでそのままのサイズ表記が残っているものです。
対角線の長さのインチ表示されるのは、コンパクトデジタルカメラの小さいサイズの撮像素子の表記方法に使われています。
ただ、インチ表示の場合は、撮像管の直径のインチサイズと撮像素子のインチサイズの実際の寸法には違いがあります。
実際には撮像管のガラスの厚みがあるので、その寸法を差し引いた寸法が撮像素子の寸法となります。
たとえば、撮像管の直径の寸法が1/2インチの場合は、1インチは25.4mmなので、1/2インチは12.7mmですが、実際の撮像素子の直径はガラスの厚み等を差し引いて、実寸法は8mm前後となります。
インチ表示の場合は、同じインチ表示でもメーカーによって多少の違いがあります。
また、撮像素子の直径の実寸法は、縦横比(3:4の場合と、2:3の場合)によっても変わってきます。
レンズ交換式デジタル一眼レフカメラの大きいサイズの撮像素子の場合は、真空管を使用した撮像管は無いので、23mm×15mmのように撮像素子の横と縦のmmサイズで表記することにしています。
画素数
撮像素子は、それぞれが電気的に接続された数百万~数千万個の非常に小さな受光素子と呼ばれているもので構成されています。
ひとつひとつの小さな受光素子は、画素、又はピクセルと呼ばれており、撮像素子の性能を表わすときのひとつとして、この受光素子の数を画素数として表記しています。
この画素数は年々大きくなっており、現在私が知っている限りでは1億画素前後の画素数で構成されている撮像素子を保有しているデジタル一眼レフカメラというのが最大です。
この画素がデジタルカメラで撮影した画像のひとつひとつの構成単位となりますので、画素数が多いほど細かく、滑らかな画像を作り出すことが出来ます。
ただし、撮像素子の大きさが同じ場合は、画素数が多くなりますと受光面積が小さくなり、ダイナミックレンジが小さくなりますので、来上がった画像の美しさとは必ずしも比例はしません。
ひとつの撮像素子を構成している全ての受光素子の数を総画素数といい、その中で周辺部の画像にはならない部分を除いた実際の画像を作り出す受光素子の数を有効画素数といいます。
受光素子
数千万もの撮像素子を構成するひとつひとつの構成要素を受光素子といいます。
この受光素子1個を画素、又はピクセルと呼ばれています。
格子状に配置されたCCDやCMOSの撮像素子の受光素子は、光の強さ(光量)しか判断することが出来ず、色ではなく、光量に応じたアナログ信号を出力します。
受光素子は、赤、青、緑といった色を判断することは出来ません。
そのため、カラー画像を撮影するために受光素子の前面にカラーフィルターを設け、撮影レンズを通ってきた光はカラーフィルターを通して受光素子に照射されます。
このカラーフィルターには、色の3原色の赤、青、緑を使う原色フィルターと呼ばれているものと、シアン、マゼンタ、イエロー、緑の4色を使う補色フィルターと呼ばれているものがあります。
現在のデジタルカメラでは、多くは原色フィルターが使われています。
受光素子はこのカラーフィルターによっていずれかの色の明るさを電気信号に変換します。
最近のデジタルカメラは高画素化が進んでいますが、高画素になると解像度が高くなり、大きく引き伸ばしてプリントしても滑らかな画像となります。
ただ、撮像素子の大きさは変わらずそのままですので、高画素化が進むと同時にひとつひとつの受光素子の大きさは小さくなります。
その結果、それぞれの受光素子が受ける光の量は少なくなりますので、出力する電気信号も弱くなり、ノイズの出やすい画像となります。
この欠点を補い出来るだけ多くの光を集め、受光素子に光が照射されるように考えられたものがオンチップレンズと呼ばれるものです。
このオンチップレンズは凸レンズのような形状をしており、受光素子の前面に配置することによってより多くの光を集めることが可能となります。
格子パターンなどのくり返し模様などをデジタルカメラで撮影した場合、本来はない模様が映りこむ場合があります。
これをモアレ(干渉縞)といいます。
また、明暗が大きく異なる境目などに、被写体には本来ない色が画像に表われる場合があります。
これを偽色(ぎしょく)といいます。
上記のモアレや偽色を軽減させるために考えられたものが、光学ローパスフィルターと呼ばれるものです。
アスペクト比
撮像素子の縦と横の寸法の比率をアスペクト比、又は縦横比といいます。
一般的なレンズ交換式の一眼レフカメラの場合は、3:2となっています。
レンズ交換の出来ないコンパクトデジタルカメラの場合は、4:3 となっているものが多いですが、逆のアスペクト比になっているデジタルカメラもあります。
その他には、1:1のものや、ハイビジョンサイズの16:9 などのアスペクト比のものもあります。
現在のデジタルカメラの場合は、ほとんどアスペクト比がカメラ内で変更出来るようになっています。
また加工ソフトを使ってアスペクト比を変更することも出来ます。
アスペクト比の違いによってプリントした被写体の雰囲気も変わってきますので、いかに被写体に合わせたアスペクト比にするかを考える必要があります。
デジタルカメラで撮影した画像をプリントする場合は、デジタルカメラのアスペクト比とプリント比とは必ずしも一致しない場合があります。
そのままプリントをしますと、上下、あるいは左右がプリント時に多少欠ける場合があります。
その場合は、撮影する前にデジタルカメラのアスペクト比をプリント比に合わせて撮影すると良いでしょう。


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