木材の接合方法の「蟻形包みほぞ継ぎ」の方法

木材の接合方法の中の「蟻形包みほぞ継ぎ(ありがたつつみほぞつぎ)」の方法について解説します。

「蟻形包みほぞ継ぎ」は、木材の接合方法でよく使われている「ほぞつぎ」の一つです。

                            りょう(DIYアドバイザー)

目次

「蟻形包みほぞ継ぎ」の方法

「ほぞつぎ」とは、片方の部材の端にホゾを加工し、もう片方にはミゾを加工して、両方を合体させて接合する方法です。

木材の接合方法で「蟻」という言葉がよく出てきます。

「蟻」とは、先を広がった形に加工して、抜けないようにしたもので、多くの接合方法で用いられている方法です。

したがって「蟻ほぞ」とは先が広がった形をした「ほぞ」のことをいいます。

蟻ほぞの場合は先が広がっていますので、正面から差し込むことはできません。

ミゾの上や横などから差し込むようにします。

「蟻形包みホゾつぎ」は、直角に接合させたり、短い角材を接合させて長い角材にしたい場合等に使われます。

「蟻形包みホゾつぎ」は、「蟻形落としつぎ」とも呼ばれています。

「蟻形包みホゾつぎ」は、ホゾの先が広がっていますので、抜けにくくなり部材同士を強く接合させます。

ただホゾとミゾの形状を正確に一致させる必要があり、より高度な加工技術が必要とされます。

蟻形ホゾの斜めの角度は、一般的には約70°~75°くらいとします。

「ほぞつぎ」とは

「ほぞつぎ」による接合方法は、角材同士の接合方法で最も基本的な接合方法です。

それぞれの部材に同じ形状のホゾとミゾを加工し、両方を合わせて接合します。

「ほぞつぎ」の種類

最も基本的な「ほぞつぎ」は、二方胴付きや四方胴付きなどの平ホゾと呼ばれているものです。

ホゾの厚みは、部材の厚みの1/2~1/3とするのが基本となります。

基本的にはホゾは1枚ですが、2枚ホゾ、4枚ホゾなど、複数のホゾのものもあります。

割クサビホゾ、クサビ止めホゾは、ホゾが抜けないようにクサビを打っています。

面腰ホゾと呼ばれているものは、部材の角に面取りを施しています。

蟻ホゾのようにホゾが抜けないように加工された鎌ホゾと呼ばれているものもあります。

この他にも「ほぞつぎ」には多くの種類があり、さまざまで複雑な形状のものがあります。

一見してどのような形状で接合されているのか分からないものもあります。

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