棚をDIYで自作するときは、作り方の基本があります。
棚と一口に言っても、いろいろなタイプの棚がありますので、それぞれの作り方の基本を理解しておく必要があります。
また棚には、家具作りの基本的な要素が含まれています。
したがって棚を正確にきれいに作ることが出来るようになれば、家具作りの基本をマスターすることが出来ます。
棚をDIYで自作するときの作り方の基本を全てご紹介します。
りょう(DIYアドバイザー)
棚の種類
タイプ別棚の種類
棚をタイプ別に分けると以下のようになります。
●壁に固定された棚


家を建てるときに、壁の中に最初から創りつけられた大型の棚です。
後から壁の一部に棚を作ったり、壁の表面に木ネジ等で取り付けられた小型のシェルフもそうです。
●床に据え置かれた棚


本棚や食器棚、キャビネットなどのそれだけで独立した床置きの棚。
また移動出来るか出来ないかによって、固定式とキャスターを付けて移動できるようにした移動式の棚などがあります。
お部屋別に見る棚の種類
●リビング
カウンターキャビネット、TVラック、壁シェルフ。
●キッチン
食器棚、すき間型タワー収納棚、スパイスラック。
●個人のお部屋
本棚、趣味の整理棚、飾り棚。
●玄関
シューズラック、飾り棚。
●パントリー
食料品収納棚、ワインラック。
●ウォークインクローゼット
整理収納棚、シューズラック。
●洗面所
整理収納棚、洗濯機上の収納棚、タワー収納棚。
棚作りのプランニング
棚作りのプランニングのポイントは、形状、寸法、強度の3つとなります。
棚の目的、収納物、使い心地などをイメージしながら、ご自身の希望する棚を形にしていきます。
形状
何を収納するのか、用途、目的は何かなどをイメージする。
収納するのは決まった固定されたものか、あるいは子供の洋服などのような成長に合わせて変わるものなのか。
収納するものの使用頻度は多いか少ないか、それによって収納方法、取り出し方、場所が変わってきます。
据え置き型にするのか、壁取り付け型にするのか。
固定式か、移動式か。
段数、引き出し、扉、仕切りのあるなし。
引き出しの形状、取り付け方法、扉の形状、素材、取り付け方法。
脚は取り付けるか、取り付ける場合は脚の形状。
縦長か横長か、背板は取り付けるか、取り付ける場合はその方法。
棚の作り方の基本構造
●据え置き型
据え置き型の棚の作り方には大きく分けて、骨組みを組んで作る方法と板を組んで作る方法の2つの方法があります。
骨組み構造

骨組み構造は、角材などで骨組みを組み、その上に合板などを敷いて棚板とするやり方です。
板組み構造

板組み構造は、板のみを使って縦と横に組んで棚板とする方法です。
また、骨組み構造と板組み構造を一緒にした作り方もあります。
●壁取り付け型
壁に取り付ける場合は、板組みで作られる場合が多いようです。
寸法
設置する場所のスペースに合わせて寸法を決める。
横幅
設置する場所の横幅に合わせて少し余裕を持たせて決める。
奥行き
奥行きは、収納するもののサイズ、取り出しやすさ、使用頻度などで決める。
深い場合は引き出しを取り付けると取り出しやすくなります。
高さ
高さは手の届く範囲内とするか、踏み台を使用して天井いっぱいとするかを決めます。
普段使用しないものなどは踏み台を使用して高いところに収納しても良いでしょう。
強度
棚の製作にあたっては、収納物にたいして十分な強度を持っている必要があります。
しかし棚の材質、寸法、製作方法などに、特に決まった規格があるわけではありませんので、感覚的に判断するしかありません。
簡単な判断の方法としては、軽くゆすってみてグラグラするかしないかで判断する方法です。
強度を高める必要があると判断した場合の方法としては、以下のような方法があります。
1、補強金具を取り付ける。
2、背板を取り付ける。
3、外枠や棚板の接合方法を変更する。
4、補強材を取り付ける。
5、可動棚が多い場合は、その数を減らし固定棚の割合を多くする。
棚板の接合方法で強い順番で言いますと次のようになります。
●強度のある順番
1、下から直接板で支える。
2、側板に溝を掘り、棚板を差し込み接着剤と木ネジで固定する。
3、側板に角材を取り付け、角材で棚板を受ける。
4、側板から木ネジを打って固定する。
材料の下見
大まかな形状、寸法のイメージが決まったら、設計する前にホームセンターに行き、材料などの下見を行うと良いでしょう。
どのような材料の種類や寸法のものがあるかを確認しましょう。
メインの材料となる棚の材料については、木の種類、厚み、幅、長さなどの種類をメモしておきましょう。
キャスターやアジャスタを取り付ける場合は、それらの高さの種類や取り付け部分の大きさなどもメモっておくと良いです。
上記で調べた寸法を基準に設計を行うと、余分なカットなどの手間を減らすことが出来ます。
また材料のムダも減らすことが出来ます。
見ておきたいものとしては、以下のようなものになります。
1、棚の材料
無垢板、集成材、合板などの厚み、幅、長さの種類。
2、接合金物
釘、木ネジ、ダボ、補強金物。
3、金具
取っ手、キャスター、アジャスタ、キャッチ、丁番。
4、塗料
塗装用具、塗料。
5、道具
そろえる道具や工具類がある場合は見ておきましょう。
設計
ラフスケッチ
●まずはイメージで出来上がった形を手書きで描いてみましょう。
●棚板の段数、背板、脚の形状、引き出し、扉、キャスターなども描きます。
●材料の下見を基に、材料の名称、外寸(横幅、奥行き、高さ)
それぞれの部材の寸法を書き込みます。
正確な図面
次にラフスケッチを元に正確な図面を起します。
単純な構造のものであれば、ラフスケッチや手書きの図面でも十分です。
複雑な構造の場合や、検討する余地がある場合などは、正確な図面を描くのが良いでしょう。
図面作成には、パソコンで図面を描かれるのがおすすめです。
何度でも描き直しができますし、汚れることもありません。
一度描いた図面のデータを元にしていろいろな図面も描くことが出来ます。
作成する図面
作成する図面は以下のようなものになります。
1、組立て図
組立てた完成図の横幅、奥行き、高さが分かるように立体的に描きます。


上記の立体図は、グーグルのSketchUp Make というフリーソフトで描いたものです。
難しいソフトではなく、直感的な感覚で立体図を描くことが出来ます。
左右、上下360°回転させて見ることが出来ますので、とても楽しめます。
2、正面図、側面図、平面図

立体図を3つの図面に描いたものです。
正面図は、正面から見た図面です。
側面図は、横から見た図面です。
平面図は、上から見た図面です。
棚のそれぞれの段で形状が異なる場合は、それぞれの断面図を描いた方が分かりやすいでしょう。
上記の正面図、側面図、平面図については、JW-CADというソフトを使って描いています。
JW-CADもフリーで使うことが出来ますが、プロの建築家の方も使っている高機能で使いやすい図面ソフトです。
図面を描くときの注意すべき点ですが、隣り合う板同士や角材同士の接合方法を間違えないように描きましょう。
板同士の接合方法には次の3つがあります。

板の角の接合の仕方は、上記の3つのどれかになりますので、設計の時や組立ての時に間違わないようにしましょう。
3、木取り図
購入した板から必要な部材をどのように切り出すかを描いた図面です。

上記の図は一例ですが、たとえば大きな板から必要な部材をいかに無駄がでないように、板から切り出すかを描いていきます。
この場合も手書きでもかまいませんが、パソコンを使って描いたほうがミスや勘違いがありません。
木取りをするときの重要ポイント
大きな板から必要な部材を切り出すときに、大切なポイントがあります。
これは無垢材や集成材の場合と合板の場合で違ってきますので、よく理解しておく必要があります。
木材は全て、木材の中に存在する木材繊維によって強度が保たれています。
したがって、大きな板から細長い板を切り出す際は、
大きな板の木材繊維の方向と切り出す細長い板の長さ方向が一致するように切り出さなくてはなりません。

たとえば上記の横方向に木材繊維が流れている大きな板から細長い板を切り出す場合。
左の〇印を付けているように、
細長い板の長さが大きな板の木材繊維と平行になるように切り出さなければいけません。
右側の✖印を付けているような切り出し方はダメです。
木材繊維が細かく分断されていますので、強度が弱く、すぐに折れてしまいます。
このような切り出し方をしなければならないのは、木材繊維の流れが一方向となる無垢材や集成材の場合です。
合板の場合は、少し話が変わってきます。
合板は通常奇数枚が貼り合わされて1枚の板になっています。
奇数枚の薄い板は、それぞれの木材繊維が互いに直交するように貼り合わされています。
たとえば9mmや12mmの合板の場合は、5枚の薄い板が貼り合わされています。
それぞれの板の木材繊維の方向は、以下の図のようになっています。

一番上と一番下、そしてちょうど真ん中の板は、長手方向に木目が流れており、その間の板は、短手方向に木目が流れています。
したがって合板の場合は、両方向に強度が保たれていますので、切り出す場合に、向きを意識する必要はありません。
無垢材や集成材を切り出す場合のみ以下の点を意識してください。
●必要部材の長さ方向と板の木目方向を一致させる。
●角材や板材は、内部に存在する繊維の集合体によって強度を維持している。
●繊維を細切れに切断しないように木取りをする。
パソコンで図面作成するメリット
1、書き換えが自由に行える。何度書き換えてもきれい。
2、複数パターンをいくつでも描いて比較検討できる。
3、寸法の計算ミス、勘違いがない。
4、図面の保存が簡単。
5、図面を拡大、縮小して自由に見られる。
材料選び
棚用材料
棚に使われる板材の種類には、以下のような材料があります。
●集成材
パイン集成材、キリ集成材、ヒノキ集成材、スギ集成材、ゴム集成材ナラ集成材、タモ集成材 など
●無垢材
2×4材、ヒノキ板、スギ板、パイン材、ラワン材、壁用パネル材 など
●合板
ラワン合板、シナ合板、普通合板、針葉樹合板、ランバーコア合板、コンパネ、ボード類 など
接合金物
釘、コーススレッド、ダボ、補強用金物、ボンド。
金具
取っ手、ハンドル、キャスター、アジャスタキャッチ。
塗装
●被膜塗料
ニス、ウレタン、ペンキ、スプレー塗料
●含侵塗料
オイル、ワックス、柿渋
●塗装用具
ハケ、ウエス
製作の手順と道具、墨付け
購入した板材から棚製作に必要な部材を切り出すために、板材にカットのための線を引きます。
●使用する道具
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そのほには鉛筆、スコヤなど。
カット
墨付けをした線に沿って板材をカットします。
●使用する道具
直線カット
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曲線カット
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仕口加工、穴あけ
仕口加工とは、板材の接合部分の組みつぎなどの加工をすることを言います。
釘止め、木ネジ止めの場合は、下穴をあけておきます。
その他取っ手のための穴あけ、飾りのための穴あけなどもこの段階で行っておきます。
●使用する道具
仕口加工
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穴あけ
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組立て
棚に組み上げていきます。
●使用する道具
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面取り、仕上げ
接合部の目違いの仕上げ、角の面取りを行います。
●使用する道具
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塗装
組みあがった棚の塗装をしたり、必要に応じて粘着シート、タイル、布などを貼り付けます。
引き出し、扉も塗装をします。
●使用する道具
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金具の取り付け
丁番、取っ手、キャスター、アジャスタ、補強金物などを取り付けます。
●使用する道具
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壁に棚を取り付ける方法
壁に棚を取り付ける場合は、壁の下地材にしっかりと固定するのが基本となります。
下地のない中空壁に固定する方法もあります。
壁の下地に固定する方法
壁の下地材に固定する場合は、木ネジを使って下地材に固定します。
その場合は、住宅の種類による下地材の構造、及び位置を確認しておく必要があります。
●木造在来工法住宅

間柱と間柱の間隔は、455mmとなっており、胴縁の間隔は300~455mmとなっています。
●2×4工法住宅

ツーバイフォー住宅では、450mm間隔で縦枠があります。
●コンクリート住宅

コンクリート住宅の場合は、縦胴縁と横胴縁があります。
縦胴縁も横胴縁も300~450mm間隔で入っています。
中空壁に固定する方法
下地材が無く石膏ボードの壁の場合は、中空壁アンカーと呼ばれるものを使って壁に固定します。
しかし、あまり重量のあるものは取り付けられず、重さに制限があります。
中空壁アンカーには、
トグラー、モノマックス、モリーアンカー、カベタップ、ウェルナット、ソリッドアンカー、石膏クギ
などがあります。
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トグラー
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中空壁アンカーの取り付け方法はこちらの記事をご覧ください。

重量のある棚で、取り付けたい位置に下地材がない場合は、下地材にしっかり固定できる補強用の板を最初に壁に取り付けます。
その上に棚を木ネジで取り付ければ、重量のある棚もしっかり取り付けることが出来ます。
据え置き型の外枠の接合方法
据え置き型の棚の外枠の組み方には次のような方法があります。
組み継ぎ
2枚組みつぎ、5枚組みつぎ、蟻組みつぎ、隠し蟻組みつぎ など

2枚組みつぎ 5枚組みつぎ

刻み組みつぎ 蟻組みつぎ

隠し蟻組みつぎ
ホゾ継ぎ
片胴付き、二方胴付き など

片胴付き

二方胴付き
雇いザネ継ぎ
薄い板を挟んで接合する方法。


ビスケットジョイント
木ネジ止め
最も一般的な接合方法で、木ネジは「コーススレッド」と呼ばれる木ネジがおすすめです。

釘止め
小さな棚などでは、釘とボンドを併用すれば大丈夫です。
釘は斜めに打つと強度が上がります。

上の図のように、下側の板の幅に平行になるように、約70°傾けて打ちます。
このように打つことによって、接合強度が高まります。
ダボ止め
ダボと呼ばれる小さな丸棒を挟んで板材同士を接合します。
ダボ穴の位置合わせの正確さが要求される接合方法です。

ダボの径、長さと材料の厚みの関係は、およそ以下の図のようになっています。

P =(1/2~2/5)×T 、
L =(3~4)×P
角材を挟んで固定
板同士の内側の角に角材を挟んで、それぞれの板から角材に釘や木ネジを使って固定します。

金具で固定する
ノックダウン金物や、L型の金物を使って接合します。

ノックダウン金物
ノックダウンは、KD(Knock Down)のことで、組み立て式の意味です。
組立てや分解が出来る家具をノックダウン式家具と言い、それに使われる金具をノックダウン金物といいます。



L金具による接合
L金具は板同士の接合に使用するほか補強目的にも使用します。
棚板の固定方法
棚板の接合方法には、固定式と可動式があります。
固定式
●相欠き継ぎで固定する。

縦と横の板の幅をそれぞれ半分づつ、溝の幅は板の厚みを欠き取り、組み合わせる方法です。
かなり正確に加工する必要はありますが、
それぞれの板の枚数が多いほど釘や接着剤を使わなくてもしっかりしています。
●側板に溝を掘って棚板を差し込んで木ネジで固定する。

縦の板に横板の厚み分の幅で深さは5~10mm(縦の板厚によって変更)の溝を掘り、横板を差し込みます。
外側の縦板からは木ネジや釘を打って補強します。
中間の溝は接着剤のみで大丈夫です。
●角材で受ける。

角材を接着剤を付けて木ネジで縦板に固定します。
横板は角材に乗せるだけでも良いですが、角材に木ネジで固定すればより丈夫になります。
●直接木ネジ、釘で固定する。

●ダボで固定する

ダボには打ち込み式とねじ込み式があります。

●L字金物やT字金物を使って固定する。


可動式
●棚受けレールを使って固定する。


複数個の取り付け用の穴が開いた金属製の棚受けレールを縦板に取り付け、その穴に棚受けを取り付けて棚を受ける方法です。
簡単に取り付けられますので、棚の位置を移動したい場合は大変便利な装置です。
●側板にダボ穴を複数個あけて移動できるようにする。

縦板に複数個のダボ穴をあけることによって、ダボの位置が変えられるようにする方法です。
背板の取り付け方法
背板は必ずなければならないというものではありません。
しかし、背板を取り付けることによって、棚全体が安定し、強度も上がります。
取り付けには以下の2通りの方法があります。
●外側からかぶせる方法

背板には、厚みが3~5mm程度の合板か、薄い板で十分です。
釘か木ネジで固定します。
●溝に差し込む方法

側板と底板の裏から5~10mmくらい入ったところに、ミゾを掘ります。
ミゾの幅は挿入する合板の厚みより若干広めに、深さは5mm程度です。
その溝にちょうどハマる合板をカットして上から差し込みます。
脚の作り方
棚を壁に取り付ける場合は必要ありません。
据え置き型の場合は、無くてもかまいませんが、あると見栄えも良く格好よくなります。
脚の作り方には以下のような方法があります。
●側板を伸ばして脚にする。

両側の側板を伸ばして脚とした方法です。
一番簡単なやり方です。

側板の足元を上図のように、中央部分を少し削ると安定します。
●幕板を付けると本格的で格好良くなります。

●底板に丸脚や角脚を取り付ける。

比較的短めの脚を取り付けると見栄えも良くなります。
ネジ付きの脚材を使うと簡単に取り付けられます。

上記のものは、台座を棚の底に取り付けて、ねじ込み式のものです。
木ネジで直接取り付けるタイプのものなど各種の脚が市販されています。
●グライド(ドメス)を取り付ける。
グライドはドメスとも言いますが、
家具を動かすときに床が傷つくのを防いだりすべりを良くするために取り付ける金具です。
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●キャスターを取り付ける。

移動式の棚とする場合には必要になります。
●高さ調整金具(アジャスタ)を取り付ける。
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床が平らでない場合や棚自体にゆがみがある場合などに便利な金具です。
傾きの調整にも便利です。
引き出しの作り方
棚の奥行きが深い場合は、引き出しがあると取り出しやすくなります。
引き出しは、ご自身の収納物に合わせて自作する方法と、市販のBOXなどを引き出し替わりに使う方法もあります。
ニトリやイケア、アイリスオーヤマなどの商品には、とても素敵な収納BOXが数多く販売されています。
また多くの100円ショップにも可愛い収納BOXがあります。
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これらの収納BOXを引き出し替わりに使うのも良い方法です。
使われる場合は、事前に寸法を調べておき、棚の奥行き、棚の高さ、横幅を合わせておくと良いでしょう。
自作引き出しの作り方
自作する場合も、四方を板で囲んで底板を付ければ簡単に作ることが出来ます。
自作される場合は、箱のままでも良いですが、
取り付けを工夫すると出し入れがスムーズに出来るようになります。

四方の板は接着剤のみの場合は、片胴付きの「ほぞ継ぎ」で組立てます。
見えない部分については木ネジや釘を使っても良いでしょう。

前面に見える前板につては、上記の図のように「ほぞ継ぎ」とします。

底板については、3mm程度の合板を使用して、
上記の図のように下から少し上がったところに溝を掘って差し込みます。
上記の製作方法の場合の見え方は以下の図のようになります。

上記の場合は、前板を含めた引き出しが棚板の中に納まる形となります。
もう一つの引き出しの作り方に、
前板のみを棚板の全面に出し、棚板の厚みの部分が隠れるようなやり方があります。
このやり方は、前板のみ別にもう1枚用意して前側に貼り付けます。

後から見ると以下の図のようになっています。

取り付けは、後ろ側から木ネジで止めます。
棚に組み込むと以下のような感じとなります。

前板のみに、ナラ、ウォールナット、チェリーなどの高級材を使うと豪華に見えます。
また前板の前面にカラフルな粘着シートやタイルなどを貼り付けてもおもしろいのではないでしょうか。


自作引き出しの取り付け方
●棚板をそのまま利用する方法

それぞれの横板の棚を利用する方法です。

この場合、上記の図のように底板の全面が棚板に触れないようにします。
底板を少し上げて棚板に当たらないようにすると、スムーズな出し入れが出来ます。
●引き出しの側面に溝を付けて、スライドさせる方法。

引き出しの側面に溝を掘り、その溝にちょうど入る小さな角材を棚板の縦板に取り付けてます。
角材が溝の中をスライドするようにします。
接触する面が小さいのでスムーズにスライド出来ます。
●側板レール(スライドレール)を取り付ける方法。

上記は、市販の引き出し用スライドレールを取り付けて使用する方法です。
スライドレールにはベアリング等がついており、スムーズに引き出しの出し入れが出来ます。
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取っ手の作り方
●市販のつまみ、取っ手、ハンドルなどを取り付ける。
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●前板の上側、又は下側に掘り込みをして取っ手替わりとする。

隣り合う上下の前板のすき間を指が入るくらい(20mmくらい)に開けます。
前板の下側に幅10mm、深さ10mm、横幅80mmくらいの指がかかる溝を掘り、取っ手替わりとします。
●前板に指が入る穴を開ける。

前板に直径20mmくらいの穴をあけ、取っ手替わりとします。
扉の作り方
収納物を見せたくない場合や、ホコリなどが入らないようにしたい場合は、扉を付けると良いでしょう。
板材での作り方
●板材そのままで扉とする。

無垢板を扉とする場合は、反り止めを付けたほうが良いでしょう。
●板を並べて裏で横木で固定する。


幅の狭い板を並べて扉とする場合は、裏側で横木を付けて固定します。
●框組で作る


四方を枠で囲んで、中央部分に薄い板やガラスなどをはめ込むやり方です。
その他には、全面ガラス扉も良いですね。
扉の開き方の種類
扉の開き方には幾つかの種類がありますので、用途に合わせて選んでください。
●開き戸

●引き戸(スライドドア)

●折り戸(フォールディングドア)

●フラップドア 上開き

●フラップドア 下開き

●スイングアップドア(リフトアップドア)

●垂直フリッパードア

●水平フリッパードア

●スライディング折り戸

扉の納まり
扉の棚本体への納まり方には、次のアウトセットとインセットの2つの方法があります。
どちらの方法で扉を納めるかによって丁番の取り付け方が変わります。
初心者の方には、インセットの方がやりやすいでしょう。
●アウトセット

アウトセットでは、扉を閉めたときに棚本体の前面にかぶさる様になります。
●インセット

インセットでは、扉が棚本体の中に納まるように取り付ける方法です。
取っ手
扉の開閉に必要なのが取っ手やハンドルですが、
多くの種類があり、材質も木製、真鍮製、ステンレス製、樹脂製など色々あります。
●つまみ、取っ手、ハンドル
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●埋め込み取っ手
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●掘り込み
掘り込みとは、「取っ手の作り方」でご紹介した、前板の上側や下側に掘り込みをして取っ手とする方法です。
●プッシュつまみ
引っ込んでいるツマミを押すことによってツマミが飛び出し、ツマミを持って扉を開け閉めすることが出来ます。
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●平面ハンドル
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キャッチ
キャッチとは、扉を所定の位置に固定したり外したりする金具のことです。
キャッチには以下のような種類があります。
●ローラーキャッチ

金属のバネとローラーを利用して挟んで固定します。
●ロータリーキャッチ

ローラーキャッチと形状は似ており、プラスチックの弾性を利用して挟んで固定します。
●マグネットキャッチ

マグネットを利用して固定します。
●プッシュキャッチ

固定方法はマグネットを利用しています。
開けるときはバネの反動を利用して開けますので、取っ手が不要です。
丁番
丁番はヒンジとも呼ばれていますが、扉の開閉の回転軸に取り付ける金具で、開け閉めをスムーズに行うことが出来ます。
丁番には、使用箇所、使用目的、扉の閉め方などによって多くの種類があります。
家具に使用される主な丁番は、以下のようなものになります。
●平丁番

一般的に最もよく使われている丁番で、材質、サイズなど多種類があります。
●スライド丁番

現在システム家具や多くのキャビネットなどに使われているのがスライド丁番です。
スライド丁番は隠し丁番のひとつですが、扉を閉めると外からは丁番は見えない構造になっています。
また取り付け後に位置調整が出来るようになっており便利な丁番です。
扉の納まり方としては、
アウトセットとしてはカブセ量によって、全カブセ用、半カブセ用があります。
またインセット用のスライド丁番もあります。
また扉を左右に連続して取り付けても、隣り同士の扉が邪魔をすることはありません。
●ドロップ丁番

ドロップ丁番はミシン丁番とも呼ばれていますが、開いたときに扉と枠がフラットになります。
この特質を利用して、ライティングビューロやフラップドアの下開きの場合に使われています。
●隠し丁番

扉を閉めたときに、丁番が外から見えないものを隠し丁番といいます。
通常隠し丁番は、扉と本体枠の厚みの部分に埋め込んで使用されますが、上記の隠し丁番は埋め込みが不要のタイプです。
上記の写真は、アウトセットの使い方ですが、取り付け方を逆にすることによって、インセットの使い方も出来るようになっています。
●アングル丁番

アングル丁番は、左右の羽がL型(アングル型)になっているのが特徴です。
扉を180°以上の角度で開くことが出来るのも大きな特徴となっています。
●アンティーク丁番

アンティーク丁番には様々な形状のものがあり、アンティーク仕様の家具やカントリー家具にも合います。

アンティーク丁番は見て楽しむ丁番ですので、上からペタッと貼り付けてインセットで使うのが良いでしょう。
●曲がり丁番

曲がり丁番は、インセット用の丁番となります。
扉の上下と棚本体の横板に取り付けますので、縦枠がない部分にも取り付け可能です。
●キャビネット丁番

キャビネット丁番はアウトセット専用の丁番となります。
曲がり丁番と同じく、扉の上下と棚本体の横板に取り付けますので、縦枠がない所にも取り付けることが出来ます。
安全に使用するために
日本は大変地震の多い国です。
棚などの家具を製作、設置される場合の基本的な注意点についてご紹介します。
●設置場所
万が一の災害時などに、速やかに避難や移動が出来るように、部屋の入口付近や階段、廊下などへの設置は控えましょう。
また寝室などのベッドの近くには、背の高い棚などは転倒の可能性も高いので避けた方が良いでしょう。
厚手のカーペットや日本間の畳の上では、地震の際には揺れやすく大変不安定になります。
特に背の高い本棚などは転倒の危険性も高まります。
棚の下に丈夫な板を敷いたり、重みで前かがみになりやすいので、アジャスタを取り付けて、少し後に傾けるなどの措置が必要でしょう。
●転倒防止金具
背の高い棚などの場合は、転倒防止金具を取り付けるのが有効的でしょう。
L型の金具を利用して、壁の下地材と棚本体とを棚の側面や上部などでしっかりと固定しておきましょう。
また棚を2つ以上積み上げて使用する場合は、それぞれの棚を金具で連結しておくと落下防止になります。
しっかりと丈夫な天井の場合は、天井と棚との間に突っ張り棒を設置するのも有効的です。
●飛び出し防止グッズ
本棚や食器棚などで開き扉が付いている場合でも、地震などの際に勝手に扉が開いて、中の収納物が飛び出してくる場合があります。
扉が勝手に開かない様にするグッズをご紹介します。
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その他簡単なものとしては、開き扉の前面に「首回り掛金」、「打ち掛け」などを取り付けるのも良いでしょう。
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ガラスの扉には、割れたガラスが飛び散るのを防止する「飛散防止フィルム」を貼っておくと良いでしょう。
まとめ
あなたのお部屋に合わせて棚を作れば、身の回りのものがスッキリ片付いてとても使いやすいお部屋になります。
壁に取り付けた1枚の棚から複雑ななこともいろいろ書きましたが、基本がご理解いただければ難しくはありません。
木取りの際の基本だけはしっかり守ってください。
木箱の作り方と組み方の基本についてはこちらをご覧ください。

木工用木材のネットショップはこちらから

木材の接合に使う接合金物はこちらから

壁へのタイルの貼り方はこちらから。

















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