壁紙のきれいな貼り方の手順(生のり付き無地)
壁紙をきれいに貼り換えるための手順についてご紹介します。
今回の記事では、生のり付きの無地の壁紙の場合についてご紹介します。
手順通りにやればどなたでも簡単に壁紙を貼り換えることが出来ますので、ぜひチャレンジしてみてください。
この記事の目次
準備する道具
まずは壁紙を貼るのに必要な道具をご紹介しますので準備してください。
壁紙の貼り替えには専用の道具と一般的に使用しているものがあります。
専用の道具は、ホームセンターなどにて販売されていますので、事前に購入しておくと良いでしょう。
専用の道具
◎なでバケ
壁紙を仮止めした後に、なでバケを使って撫でながら、空気を中央から外に出しながら壁紙を貼っていきます。
◎竹べら
壁と天井の境のイリズミの部分はカットしますが、カットする際に堺が分かるように竹べらを使って押し当てて折り目をしっかりと付けます。
◎地ベラ
地ベラは、壁紙をカットする際にカッターのガイドとして使います。
◎ジョイントローラー
壁紙のジョイント部分の接着力を高めるために、ジョイントローラーを使ってしっかりと圧着させます。
その他準備するもの
カッターナイフ カッターナイフの替え刃 スポンジ メジャー はさみ ドライバー えんぴつ おもりと糸 バケツ 脚立
その他に準備しておくものとしては以上のようなものになります。
これらのものは、専用のものではありませんので、普段お使いのものを使ってください。
「おもり」についても何でもよく、オモリになればよいので、穴の開いたコインを使っても良いです。
壁紙の必要量を算出する
壁紙を貼るのに必要な数量の算出方法についてご紹介します。
日本で作られている壁紙の有効幅の規格は、460mm、520mm、920mmの3種類あります。
この中で一般的に多く使用されているのが920mmの壁紙となります。
この920mm幅の壁紙を使って、必要量の出し方についてご紹介します。
例えば以下のようなお部屋の4つの壁に壁紙を貼る場合を例にご紹介します。
壁紙を貼り合わせる方法は、「重ねつきつけ貼り」という方法が一般に行われています。
この方法は、貼り合わせていく場合に、先に貼った壁紙に次の壁紙を重ねて貼り、重なりの中央をカッターナイフカットし、不要な部分を取り除き、2枚をピッタリ突きつけて貼り合わせる方法です。
重なりの寸法は、一般的には片側で10mm~20mmの間の寸法となります。
今回のご紹介では、片側10mm、両側で20mmづつ重ね合わせる場合を例にご紹介します。
920mm幅の壁紙を20mmづつ重ねながら貼っていきますので、貼り終えた1枚の壁紙の幅は、900mmとなります。
したがって900mm幅を実際の壁に割り付けていき、必要な数量を算出します。
割り付けたのが下の図になります。
順番に4つの壁の壁紙の必要量を出します。
壁の実際の高さは2400mmとしていますが、算出するときは上下50mmづつカット代をみて、2500mmとして計算します。
① 上側のドアがある壁
700mm幅の部分は、900mmとして計算します。
ドアの上の400mmの部分は、100mmカット代をみて500mmとします。
そうしますと、900×2500が3枚、900×500が1枚となり、長さの合計は、2500×3+500×1=8000mmとなります。
② 右側の何もない壁
900×2500が3枚ですので、2500×3=7500mmとなります。
③ 下側の窓がある壁
900×2500が2枚、900×500が2枚、900×900が2枚となります。
2500×2+500×2+900×2=7800mmとなります。
④ 左側の掃き出し窓がある壁
900×2500が1枚、900×500が2枚となります。
2500+500×2=3500mmとなります。
そうしますと上記の部屋の4つの壁に貼るための壁紙の長さの合計は、8000+7500+7800+3500=26800mmとなります。
920幅の壁紙が26、8m分必要ということになります。
壁の付属品の処理
まずは壁に付いている付属品を全て取り外します。
壁に付いているものとしては、コンセントプレート、壁付けの灯り、壁時計用のフック、カーテンレール、エアコンのリモコン置きなど。
コンセントプレートは表のカバーを外し、プレートの裏側にあるネジをドライバーで外します。
なお外したものは貼り換え後に元に戻しますので、失くさないように箱などに入れて保管してください。
特にネジは、どれを取り付けるためのネジかが分かるように区別して保管してください。
下地材の処理
下地材の処理は、まず現在貼られている壁紙をはがすか、はがさないかの2通りの場合があります。
現在の古い壁紙に凹凸や大きな穴がなく、また特別なノリが付きにくいような処理がされていなければ、そのままはがさずに重ねて新しい壁紙を貼ることが可能です。
古い壁紙をはがさない場合
古い壁紙をはがさず、上から重ねて貼る場合は汚れや油などをきれいにふき取っておきます。
また古い壁紙が剥がれて浮いている部分や、剥がれかけている部分などはボンドなどの接着剤を付けて壁にしっかり接着させておきます。
剥がれてしまった部分やへこみや穴が空いている箇所があれば、パテ処理をして平らにしておきます。
古い壁紙をはがす場合
まず最初に剥がす箇所と剥がさない箇所を決めます。
決めたら、剥がさない箇所と剥がす箇所の境にカッターナイフで切れ目を入れます。
たとえば天井部分は剥がさない場合は、壁と天井の周囲の境に切れ目を入れます。
これは壁紙をはがす際に、剥がさない天井部分を誤って剥がしてしまわないためです。
その他剥がさない部分があれば、境目に切れ目を入れておきます。
壁紙を軽く切り、はがし始めます。
どこでも良いので、剥がし始める部分にカッターナイフで切れ目を入れて剥がし始めます。
壁紙の裏の薄い裏紙は剥がさなくても良いですが、浮いてしまっている部分は取り除いておくか、ボンドでしっかり壁に貼り付けておきます。
パテで段差を平らにします。
剥がし終わったら、穴、へこみなど段差が生じている部分は、パテ処理をして平滑にしておきます。
パテが乾いたら、紙やすりで滑らかにします。
翌日以降にパテが乾いてからサンドペーパーでこすって表面を平滑にしあげます。
壁紙のカット
まず最初に、必要量を算出するのに使用した壁紙の割り付け図を基に、全ての壁紙をカットします。
壁紙の長さは実際の寸法に上下の切り代の100mmを加えた寸法とします。
カットした壁紙を実際の壁の下に並べてみて間違いないかを確認しておきます。
1枚目を貼る
壁に基準の線を引く
まず最初の1枚目を貼る位置に印を付けます。
印を付けた位置から重りを付けた糸を垂らし垂直な基準線を出します。
基準線に沿って鉛筆で線を引きます。
壁紙の裏に水を塗る
水を入れたバケツにスポンジを浸し、たっぷり水を吸わせます。
たっぷり水を吸ったスポンジで壁紙の裏に水を塗ります。
水を塗ったらノリが十分にもどるように、3~4分おいておきます。
基準線に合わせて貼る
垂直な基準線に合わせて、上下50mmづつ残して壁に貼り付けます。
貼り付ける際は、なでバケを使って撫でながら、空気を中央から外に出しながら壁紙を貼っていきます。
上下50mmの余分な部分は竹べらを使ってしっかり押さえ、入隅の角にきめ込みます。
次に地ベラを角に当て、カッターナイフでカットします。
このときカッターナイフは進行方向にねかせ、カッターナイフと地ベラを持ち上げないで、進行方向に交互にずらせながらカットしていきます。
2枚目以降の貼り方
2枚目以降の貼り合わせは、「重ねつきつけ貼り」という方法が一般に行われています。
この方法は、まず直前に貼った壁紙に次の壁紙を重ねて貼ります。
今回の場合は、お互いの端を20mmづつ重ね合わせて貼ります。
最初に貼った左側の壁紙の上に、20mm重ねて右側の壁紙を貼っています。
上の図では分かりやすいように上側の端をずらした図になっていますが、実際はピッタリ合わせてカットします。
そして重ね合わせた中央をカッターナイフで2枚同時にカットします。
ことき、カットする位置に地ベラを押し当て、地ベラに沿わせるようにカットします。
上下2枚を同時にカットしながら、一番下まで切り終えるまでカッターナイフは壁から離さないようにします。
そして両方の壁紙のカットした不要な端の部分を取り除きます。
右側の壁紙の不要な部分②はそのまますぐ取れますが、最初に貼った左側の壁紙の不要な部分は後から貼った右側の壁紙の裏に隠れています。
したがって一旦、右側の壁紙の左端をめくって①を取り除いてください。
そうすると、両方の壁紙がピッタリ突き合わされて貼り合わせられます。
そして、突き合わされた部分をジョイントローラーでしっかり押さえて圧着します。
コーナーの貼り方
入隅の貼り方
下の図のように右から左に向かって貼っていく場合は、まず右側の壁部分をしっかり貼ります。
このとき、左側の壁に貼る部分の壁紙は、壁に着かないように浮かせておきます。
そして左側の壁に貼る壁紙を壁から浮かせた状態にして、なでバケで角をなでながら角に密着させます。
角部分をしっかり密着させたら、左側の壁部分を貼ります。
天井との角の部分は、指か竹べらで隅に押し込みます。
そして天井との境にそって竹べらできめ込み、地ベラを当ててカッターナイフで余分をカットします。
出隅の貼り方
出隅の部分は、まず最初にちょうど角に当たる余分な部分にハサミで切れ目を入れておきます。
そして入隅の場合と同様に右の壁、コーナー、左の壁の順に貼っていきます。
そして天井との境にそって竹べらできめ込み、地ベラを当ててカッターナイフで余分をカットします。
付属品の処理をした部分の貼り方
コンセントプレートなどの付属品を外した部分は、コンセントプレートよりはみ出ないように、カッターナイフで✖印にカットしておきます。
外せない突起物の貼り方
外せない突起物がある部分は、その突起物の周囲に当たる部分の壁紙に放射状の切れ込みを入れておきます。
壁紙を貼った後に、なじませながらきめ込んでいき、最後に周囲の余分な部分をカットします。
パイプなどの大きな突起物の場合は、あらかじめ大きく切れ込みを入れておいて貼り合わせます。
外した付属品を元に戻す
壁紙の貼り合わせが終了したら、外しておいた付属品を元に戻します。
コンセントプレート部分は、プレートとネジ穴の間で四角に切り取ります。
そしてプレートをねじ止めします。
以上で作業は終了となります。