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優れた特質を持つ木質材料の種類と特徴、活用例のご紹介。

 2016/08/19 材料
この記事は約 15 分で読めます。 433 Views

木質材料は、品質のバラツキが少なく均一した優れた性能を持っています。

また未利用資源の有効活用などにも大きく貢献しています。

 

そんな優れた木質材料は、軸材料(木造建築物の柱や梁などの長い部材)や

面材料(合板やボード類などの広い板)などの優れた材料として建築構造物、家具、

建具、工芸品などの各方面で利用されています。

 

このように優れた性質を持っている木質材料について、その種類と特徴、

活用例などをご紹介します。

 

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木質材料の種類

木質材料の種類を列挙してみますと、次のようなものがあります。

集成材は軸材料の中に入れていますが、面材料としても使われています。

軸材料

・集成材(構造用集成材、造作用集成材)

・単板積層材(LVL)

・PSLとOSL

・パララム

・Iビーム

面材料

・合板(構造用合板、普通合板など)

・ファイバーボード(インシュレーションボード、中密度繊維版[MDF]、ハードボード)

・パーティクルボード

・配向性ストランドボード(OSB)

・ウェハーボード

 

木質材料の種類と特徴

それぞれの木質材料について、その特徴など詳しく見ていきます。

集成材

集成材には、造作用と構造用があり、造作用には造作用集成材、化粧貼り造作用集成材、

構造用には、構造用集成材、化粧貼り構造用集成材、構造用大断面集成材の

全部で5種類の集成材があります。

 

集成材は、板材、又は角材を繊維方向(木目方向)を平行にして、

長さ、巾、厚さ方向それぞれに貼り合わせて作られた木材です。

またそれらの表面に薄い単板を貼った集成材もあります。

 

造作用集成材

造作用集成材は、板材、又は角材を貼りあわせたままのもので、

表面に単板を貼っていない造作用で、私たちが木工用の材料として使うのが

この造作用集成材になります。

 

その他には建築内装用として、階段材、枠材、手すり材、カウンター材

天板材として使われています。

 

化粧貼り造作用集成材

造作用集成材の表面に、美観を目的として薄い板を貼り合わせたものが

化粧貼り造作用集成材と呼ばれているものです。

 

建築内装材として利用されており、鴨居(かもい)や落としがけなどの人の肌が

あまり触れない部材には、0.5mm前後かそれ以下の薄い板が貼られており、

敷居、かまち、フローリングなど床に接して、人の肌が触れる機会が多い部材には

少し厚い板が貼られています。

 

構造用集成材

構造用集成材は、構造物の柱、桁(けた)、梁(はり)などの構造物を支える

ための耐力部材として用いられている集成材です。

一般の私たちの住宅にも使用されていますが、壁の内部に収められていることが

多いため、あまり見る機会はありません。

 

桁や梁として使用される場合は、化粧材のようにあえて見せる場合もあります。

また構造用集成材は、橋梁や木造船などの建物以外にも使用されています。

 

化粧貼り構造用集成材

化粧の目的のために、構造用集成材の表面に薄い板を貼ったものが、

化粧貼り構造用集成材となります。

耐力部材としての強度と造作用としての美観の両方が必要な部材に使用されています。

 

構造用大断面集成材

構造用大断面集成材は、構造用集成材よりさらに大きな断面を持っている集成材で

体育館、ショッピングセンター、講堂、ドームなどの大型構造物の柱、梁、桁などの

耐力部材に使用されています。

2020年の東京オリンピックのメイン会場にも使われますね。

 

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単板積層材(LVL : Laminated Veneer Lumber)

単板積層材(LVL)とは、丸太をロータリーレースなどの機械で切削された単板を

繊維方向を平行にして積層して貼り合わせて作られた木質材料です。

単板積層材(LVL)にも、造作用と構造用の2種類あります。

 

造作用LVLには、表面品質、含水率、寸法によって規格化されており、

構造用LVLでは、単板品質、含水率に加えて3つの強度等級があり、積層数、

たて継の位置などが決められています。

 

切削されたそれぞれの単板は、合板と同じくベニアと呼ばれていますが、

原木の丸太からベニアを製造する過程は、合板とおなじですが、合板はベニアを

直角方向に互い違いに貼り合わせますが、LVLは長さ方向に繊維方向をそろえて

貼り合わせて作られます。

 

LVLにおけるたて継の方法には、バットジョイント、スカーフジョイント

ラップジョイント、ベベルドジョイントなどがあります。

 

LVLには幾つかの特徴がありますが、主なものは以下のようなものです。

● 曲線を持つ部材の製造が可能

LVLは、薄いベニアを貼り合わせながら製造しますので、その過程でベニアを

曲げることによって曲がった製品の製作が可能です。

● 人工乾燥材である。

LVLは製造過程で人工乾燥され、積層されて製造されていますので、無垢材のような

乾燥による変形や割れが生じにくくなります。

● 強度性能に優れている。

これは木質材料全てに共通していることですが、製造過程において無垢材の欠点とされる

節や割れなどが除かれたり、また軽微なものは分散されて積層されるため、品質が

均一化されて安定した強度性能を保持しています。

● 大きな寸法の製品の製造が可能

LVLには製品の寸法には制約がありませんので、理論的にはいくらでも長い製品の

製造が可能ですが、実際には製造工場の物理的制約、輸送上の問題等によって

作られる製品の制約があります。

 

LVLの活用例

造作用のLVLは、各種枠材、階段部材、造作材などに使われています。

構造用のLVLは、各種構造物の耐力部材として柱、梁、桁、根太等に使われています。

 

PSLとOSL

PSLは、細長く作られた針葉樹のストランドを原料として、長さ方向に繊維方向を

平行にして積層されて接着剤とともに接着成形された優れた性能を持つ木質材料です。

また使用される原料に制限がなく、いろいろな木材が使用出来ます。

 

製造される製品の性能も均一でバラツキが少なく、安定した強度性能を持っており、

また製品の寸法も制限なく作ることが出来ます。

 

OSLは、北米に豊富な資源として存在するアスペンと呼ばれる木材を原材料として

製造された木質材料です。

OSLのストランドは、PSLのそれよりも短く長さ方向の平行も多少不揃いとなっています。

 

PSLには、ベイマツやパイン材を原料として製造されたパララムという製品があります。

パララムは、無垢材の欠点が除かれており、たて継もないため均一な強度性能を

持った優れた構造用木質材料として高い評価を得ています。

 

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Iビーム

Iビームとは、断面の形状がIの字の形をした梁(はり)のことです。

梁のような横架材は、上部から荷重を受けると曲げ応力が生じますが、梁の一番上部では

圧縮応力が最大となり、梁の一番下部では引張応力が最大となります。

 

これに基づいて考えられたのがIビームで、梁の上下に軸材料の耐力部材を置き、

上下の軸材料の間を面材料で接合した構造を持っています。

このように異なった材料を結合させて一体化した梁を複合梁(ふくごうばり)と呼んで

います。

 

Iビームの上下の軸材料には、構造用LVLなどが使われており、中間の面材料には

構造用合板や配向性ストランドボード(OSB)が用いられています。

 

合板

合板は面材料として最もよく使われている木質材料の一つです。

合板の種類には、普通合板、構造用合板、コンクリート型枠用合板(コンパネ)、

防炎合板、難燃合板、パレット合板、足場板用合板、特殊合板 などがあります。

 

普通合板は、一般的な用途として使われている合板で、ラワン材を主な原料と

しています。

ラワン合板の厚みは、2.3mm~30mmくらいまであります。

 

幅の規格サイズは、610mm、910mm、1220mmとなり、長さは1820mm、2430mm

となっています。

等級は、1類の完全耐水性と2類の耐水性の2種類となっています。

 

構造用合板は、建築構造物などの構造部材として使用されている合板です。

日本では、2×4住宅の耐力壁の面材料として多く使われています。

構造用合板の厚みは、5mmから24mmまであり、等級は、1級と2級があり、

厚みによって細かく規定されています。

 

コンクリート型枠用合板は、住宅などの構造物の基礎のコンクリートを打ち込む

際の枠材として使用される合板で、通称コンパネと呼ばれています。

厚みの種類は、12mm、15mm、18mm、21mm、24mmとなっています。

 

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ボード類

木質ボードの特徴

1、木質ボードの材料として小片や繊維状にしたものを使用しますので、

原材料としては通常の用材としては使われない小径木や、いろいろな木材を

原料とした工場で排出される廃材などを原料として製造することができますので、

いろいろなものを幅広く利用することができます。

 

したがって、通常は利用できない間伐材や製材工場での鋸屑、使用済みとなった

木製のパレットや梱包材などが原料として利用できますので、最近の環境問題を

考えると、今後伸びていくものと思われます。

 

2、木質ボードと似た木質系の板として合板がありますが、合板は丸太から単板を取り

貼りあわせて製造しますので、合板に比べてより大きな板を製造することが可能です。

ただし、合板に比べて木質ボードの原料となるものがパーティクルボードの小片や

ファイバーボードの木材繊維のように小さいため、強度面や耐水性の面で

合板より劣る点があります。

 

3、木質ボードの製造工場は、自動化された工場で製造されており、

大変効率の良い工場と言えます。

 

ファイバーボード

ファイバーボードは、木材から取り出した木材繊維を材料として板状につくられたものです。

木材繊維が原料となりますので、あらゆる木質系のものが原料になり得ます。

製材工場での鋸屑、廃材、あらゆる木質系工場での残材や廃材が原料として

有効利用されています。

 

また、木材の種類も問いませんので広葉樹、針葉樹どちらも原料として使えます。

したがって、木質系のものであれば原料として利用できますので、

捨てるところが少なく、製品に対する原材料の歩留まりは大変高いものとなります。

 

ファイバーボードの製造方法には、湿式法と乾式法の2通りの方法があります。

湿式法は製造過程で多量の水を必要としており、排水処理の施設が必要になりますが、

乾式法においては水は不要となっています。

 

ただし、乾式法の場合は繊維同士の結合力が弱いため接着剤を必要とします。

ファイバーボードは、繊維の密度の違いによってインシュレーションボード、

MDF、ハードボードの3種類があります。

 

インシュレーションボード

インシュレーションボードは、繊維密度が0.35g/m3未満のもので、

湿式法により製造されたものです。

またインシュレーションボードは、吸音性や断熱性に優れており建築用の天井や壁の

化粧材として使用されていましたが、現在はあまり使用されていません。

現在はタタミの芯材としての利用が主なものとなっています。

 

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MDF

MDFは、Medium Density Fiberboard の略で、中質繊維板とも呼ばれており、

ファイバーボードの中での繊維密度による区分では中間に位置しており、

繊維密度が0.35~0.80g/m3未満のもので、乾式法により製造されたものです。

 

JISでは、mdfを曲げ強さ、接着剤、ホルムアルデヒド放出量、難燃性により

幾つかに等級分けされています。

曲げ強さによって、30タイプ、25タイプ、15タイプ、5タイプの4種類、

接着剤による区分としては使用される接着剤の種類によって、U、M、Pの3つのタイプ、

ホルムアルデヒド放出量によってE0、E1、E2の3タイプ、

難燃性によって普通MDFと難燃2級、難燃3級MDFがそれぞれあります。

 

MDFの特徴としては、構成要素が木材繊維のため表面及び木口部分が

平滑に仕上がっています。

また平滑で表面や木口が緻密で凹凸がないため、塗装にも適しており、

なお且つ化粧単板などのオーバーレイの芯材としても適した材料といえます。

 

またMDFは構成要素である木材繊維のバラツキが少なく、寸法安定性に優れており、

反り、ねじれ、割れなどの変形が生じにくいなど、木材が本来持っている欠点を

補っている素材といえます。

 

同時にMDFは機械による加工性にも優れており、トリマーやルーターによる木口の

曲面加工もきれいに仕上がります。

したがってMDFの主な用途としては、家具製作の材料としての使用が主で、

扉、側板、スピーカーボックス、カラーボックスなどに使用されています。

また建築用として内装用の造作材としても利用されています。

例としては、枠材、巾木、廻り縁、カウンター、カーテンボックスなどに使われています。

 

MDFを使用するときの注意点としては、強さの割には剛性があまり高くありません。

これは木材繊維が構成要素となっているMDFの特徴といえます。

また、水や湿気にも若干弱いといった性質を持っていますので、そのような環境での

使用は避けたほうが良いでしょう。

ただ、接着剤の種類を変えることによって耐水性を持たせた製品もあります。

 

釘の使用についてですが、釘の保持力も高く表面への釘打ちについては問題ありませんが、

木口へ釘を打った場合は木口割れが生じやすいので注意が必要です。

 

ハードボード

ハードボードは、繊維密度が0.80g/m3以上のもので、湿式法と乾式法の

両方により製造されたものがあります。

ハードボードは高温高圧のプレスを用いて製造されているため、板厚の割には

強度的性質に優れており主な用途としては、自動車の内装用部品などに使われています。

 

パーティクルボード

パーティクルボードは、木材を小さな小片にしたものを原料として接着剤によって

熱圧成形された板です。

パーティクルボードはファイバーボードと同様に各種の残材や廃材から製造することができ、

木材を有効利用できる産業として欧米を中心に世界各国で製造が行われています。

 

日本では、1950年代にヨーロッパから技術が導入され製造が開始されています。

パーティクルボードの原料としては、木材チップ、間伐材などの小径木、各種廃材、

建築解体材、使用済み木製パレット、使用済み木製梱包材などが使用されています。

 

パーティクルボードの構成要素である小片の大きさや形状によって、ストランド、

ウェファー、フレークなどの種類があります。

またパーティクルボードには、小片の構成によって、単層、3層、多層の

3つの種類があります。

 

そのほかの種類分けとして、次のような種類があります。

表面の状態
① 素地パーティクルボード ② 単板貼りパーティクルボード ③ 化粧パーティクルボード

接着剤
① Uタイプ、② Mタイプ、③ Pタイプの3つのグレード。

Pタイプのパーティクルボードが一番耐水性にすぐれたグレードとなります。

ホルムアルデヒド放出量
① E0タイプ、② E1タイプ、③ E2タイプの3タイプ。

E0タイプが最もホルムアルデヒドの放出量が少ないタイプとなります。

難燃性
① 普通、② 難燃2級、③ 難燃3級 の3つに分けられます。

 

パーティクルボードの用途としては、建築用として壁、床、屋根などの

下地材に使われています。

また、家具用途として、収納家具などの棚板などに使われています。

 

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配向性ストランドボード(OSB)

OSB(Oriented Strandboard)は、合板の原木供給量の減少、原木コストの上昇で、

合板に代わる木質材料としてアメリカで開発されたものです。

OSBの原料には、北米に広く分布するアスペンなどの未利用の木材が有効利用

されています。

 

OSBは、原木からストランド状の木片を製造して、それらを接着剤とともに高温高圧で

成型してパネル状にしたものです。

表層と内部の層の配向させた層を直交するように配置しており、通常は3層構造と

なっていますが、5層構造のものもあります。

 

ウェファーボード(Waferboard)は、原木から製造された正方形状の木片を

ランダムに配置して成型されたボードになります。

 

まとめ

木質材料は、無垢材の欠点を補って、均一な優れた性能を持っている材料ですので

私たちの木工用の材料としても素晴らしい材料です。

 

木工DIYでは、無垢板が使われるケースが多いのですが、ボードや集成材、合板は、

無垢板には無い特長も持っています。

無垢板とうまく組み合わせて使うと理想的な木工作品を作ることが出来ます。

 

下記に木工に使われる材料をまとめてありますので、こちらも参考にしてみて下さい。

 

木工用材料のネットショップはこちら

 

木材の接合に使う接合金物はこちら

 

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