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デジタルカメラのオートフォーカス機構と被写界深度。

 2016/06/09 デジタルカメラ
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カメラが自動的にピントを合わせることをオートフォーカス(AF)と言い、人が手動で合わせることをマニュアルフォーカス(MF)と言います。

カメラにオートフォーカス(AF)機構が取り入れられたのは1980年頃からですが、現在ではほとんど全てのデジタルカメラに搭載されており、その精度や速度は日々進化しています。

一般的な撮影においてはオートフォーカス(AF)を使って写す場合が多いのですが、マクロ撮影などである1点にピントを合わせたい場合などはマニュアルフォーカス(MF)を使う場合もあります。

したがって、ほとんどのカメラでは、AFとMFを切り替えて使えるようになっています。

また、被写界深度を深く設定することによって、広い範囲をピントが合ったように写すことが出来ます。

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フォーカスエリア

一眼レフカメラのファインダーで覗いた画面内にはフォーカスエリアと呼ばれる部分があり、この部分にピントを合わせたい被写体を合わせ、シヤッターボタンを半押しするとピントが合うようになっています。

 

「フォーカスエリア」という言葉はメーカーによって独自の呼び方があります。

1、ニコン : フォーカスポイント

2、キヤノン、ペンタックス : AFフレーム

3、オリンパス : AFターゲット

 

以前のフィルムカメラや初期のデジタルカメラでは、フォーカスエリアは中央に1つしか有りませんでしたが、現在のデジタルカメラではマルチAFといって、フォーカスエリアが複数あります。

フォーカスエリアの数は新機種になるほど増えており、最近では100個以上は当たり前のようになっており、なかには300個近くあるカメラもあります。

 

また最近のデジタルカメラでは、ライブビュー撮影で使用する液晶モニターがタッチパネル式となっており、この場合はモニター画面全てがフォーカスエリアとなっており、タッチするだけで自由にフォーカスポイントを移動させることが出来るようになっています。

撮影する際にフォーカスエリアの数やどのフォーカスエリアを使って写すかは、撮影者が自由に選択できるようになっており、またカメラに自動選択させて写す方法もあります。

 

オートフォーカス機構を使用して撮影する場合にピント(焦点)が合うことを合焦(ごうしょう、又は、がっしょう)と言います。

AF一眼レフカメラでは、ピントが合う(合焦)とファインダーの中の合焦したフォーカスエリアが一瞬赤く光ったり、「ピピッ」という合焦したことを知らせる音が鳴ります。

また一般的には、合焦マークが点灯されます。

この合焦マークは、ピントが合った場合のみ点灯され、ピントが合わない場合は点滅するようになっています。

またピントが合わないとシヤッターが切れないように設定できるカメラもあります。

 

シングルAF(SAF)

シングルAFもメーカーによって次のように呼ばれています。

1、キヤノン : ONE-SHOT AF

2、ニコン : AF-S

3、オリンパス : S-AF

4、ペンタックス : AF.S

5、パナソニック : AFS

 

シングルAFは、一般的な風景や人物、花などの静止している被写体を撮影する場合に使われるAFの方法ですが、シヤッターボタンを半押ししてピントが合うとそのままピントが固定され、全押しするとシヤッターが切れて撮影が完了します。

シヤッターボタンを半押ししてピントが合った状態のままにしておくと、その間はピントは固定されたままとなりますが、これをフォーカスロックといいます。

 

このフォーカスロックは、フォーカスエリアが中央に一つしかなかった時代や少なかった時代に、ピントを合わせる方法としても使われました。

必ずしもピントを合わせたい被写体が画面の中央にあるとは限りませんので、被写体が画面の端にある場合は、フォーカスエリアを被写体の方に移動させて、半押ししてピントを合わせ、ピントを固定したままで元の構図に戻りシヤッターを全押しして写せば端にある被写体もクリアーにピントが合った状態で写すことが出来ます。

 

コンティニュアスAF

キヤノンでは、AIサーボAFと呼ばれていますが、コンティニュアスAFとは、動いている被写体を撮影するときに使用するオートフォーカスの方法です。

コンティニュアスAFは、動いている被写体に対して半押ししてピントを合わせると、ピントは固定されず動きに合わせてピントを合わせ続けます。

例えば、動いている電車などに半押しの状態でピントを合わせ続け、狙った構図になったら全押しして撮影します。

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オートフォーカスの機構

オートフォーカスの機構については、大きく分けてアクティブ方式とパッシブ方式の2つの方式があります。

現在のデジタルカメラでは、パッシブ方式が主に用いられています。

アクティブ方式

アクティブ方式は、カメラから赤外線を被写体に当て、反射して戻ってきた赤外線の角度を計測して被写体までの距離を測るというものです。

この方法では、カメラから赤外線を当てますので暗い場面でも距離を計測できるというメリットがありますが、赤外線の届く距離には限界があり、望遠撮影には適しませんでした。

パッシブ方式

パッシブ方式は、被写体自身が持っている明るさを利用して距離を測定する方法です。

したがって、被写体までの距離に関係なく測距できますが、距離を計測するのに必要な明るさと被写体に測距のための模様が必要になります。

暗すぎたり、全く模様のない被写体の場合は、距離を計測することは出来ません。

 

位相差検出AF方式

パッシブ方式の中で、デジタル一眼レフカメラに主として採用されているのが、位相差検出方式と呼ばれている方式です。

ラインセンサーと呼ばれるオートフォーカス専用のセンサーを用いて2つの像を作り、そのズレの量から距離を測定する方法で、縦縞を検出する横に並んだラインセンサーと横縞を検出する縦に並んだラインセンサーから成ります。

縦縞と横縞の両方を同時に検出出来るように十字形に並べたラインセンサーをクロスセンサーと呼ばれています。

 

コントラスト検出AF方式

パッシブ方式の中でもう一つ、コントラスト検出AF方式というのがあります。

これは、ピントが合うと被写体のコントラストがそうでないときに比べて高くなることを利用してピントを合わせる方式です。

この方法では撮像素子をセンサーとして利用しますので、撮像素子全体がフォーカスエリアとなります。

コンパクトデジタルカメラでタッチセンサーを搭載している場合は、タッチパネル内の全てのポイントでピントを合わせることが可能です。

 

動体予測AF方式

動いている被写体に対してのフォーカスの方式としては、前述のコンティニュアスAFがありますが、被写体の速度が速い場合は、ピントを合わせを完了してからシヤッターを切るまでに若干のタイムラグが生じます。

その結果タイムラグ分だけピントがズレルことになります。

これを解消するために考えられたのが動体予測AFと呼ばれる方式で、タイムラグ分の移動距離を考慮してピントを合わせます。

 

その他のAF方式

最近のデジタルカメラは、ファインダー画面や液晶モニター画面においてもフォーカスポイント(測距点)の数が大変多くなり、前述の通りなかには300個近いカメラもあります。

そこで、この複数のフォーカスポイントを利用して動きを予測してピントを合わせ続ける方法が多くなっています。

また、被写体の色の違いを識別して動きを追いかけてピントを合わせる方法もあります。

 

レンズを動かすモーター

正確にピントを合わせるには、レンズを微妙に連続的に動作させ、しかも正確な位置で止める必要があります。

しかもその正確なモーターの小型化が必要とされました。

開発当初はかなり難しかったようですが、近年のコンピューターの発達とICの小型化、及び製造技術の向上により現在のオートフォーカスが可能となっています。

このレンズを動かすモーターについては、カメラのボディ内に有り、ピンを使ってレンズに伝える方式と、レンズの中にモーターを組み込んでレンズを動かす方式の2つの方式があります。

 

被写界深度

写真を写すときは、ある1点にピントを合わせますが、その前後もピントが合ったようにハッキリ写しだすことが出来る範囲があり、これを被写界深度(ひしゃかいしんど)と言います。

厳密にいえば、ピントは1点でしか合いませんので、その前後はボケますが、写真として見た場合は前後もピントが合っているように見える範囲があります。

 

被写界深度の幅が広い場合を「被写界深度が深い」、狭い場合を「被写界深度が浅い」と表現します。

写真は、通常ピントを合わせる主要被写体と背景(前景)から成りますが、ピントを合わせた主要被写体以外の背景(前景)はボケます。

この背景(前景)のボケ具合は、被写界深度を調節することによって決まってきます。

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被写界深度の決定要因

被写界深度は、ピントを合わせた前後では深さが異なっており、前側よりも後ろ側のほうが深くなります。

この被写界深度を決定する要因は、焦点距離、撮影距離、絞り値の3つとなります。

焦点距離が短いほど、撮影距離が遠いほど、絞り値を絞り込むほど、被写界深度は深くなります。

 

1-1  1-2

上の2枚の写真は、撮影距離はどちらも手前の筆から約1m、絞りはどちらもF5.6 としています。

左の写真の焦点距離は17mm、右は85mmで写しています。

ピントは前側の筆に合わせており、比較しやすいように画像の大きさを大体そろえています。

後ろ側にあるエンピツは、焦点距離17mmの方がハッキリと写っており、焦点距離85mm方がボケています。

 

2-1  2-2

上の2枚は、どちらも焦点距離は85mm、絞りはF5.6 としています。

今度は撮影距離を変えており、左の写真は筆から約1m、右の写真は、約2mとして写しています。

ピントは同じく前に有る筆に合わせています。

後ろに有るエンピツの先を見てみると分かりますが、左の写真の方が大きくボケています。

 

3-1  3-2

上の2枚の写真は、どちらも撮影距離は約1.6m、焦点距離は85mmとしてしています。

今度は絞りを変えて、左の写真は F5.6 、右の写真は F32 として写しています。

同じくピントは前にある筆に合わせていますが、後ろのエンピツは、F32 で写した方が F5.6 で写したものよりクリアーに写っています。

 

上記のように背景のボケ具合は、被写界深度を浅くするか深くするかによって変わってきます。

その深さの調節は、焦点距離、撮影距離、絞り値の3つを使って調節しますが、実際の撮影現場においては、構図の問題や撮影場所の問題で、焦点距離と撮影距離はだいたい決まってくるので、最終的には絞り値を変えて調節することが多くなります。

 

もう一つ背景のボケ具合を調節する方法として、主要被写体と背景(前景)との距離を変えることによって調節することが出来ます。

風景などのようにどちらも固定されている場合は出来ませんが、テーブルフォトや人物撮影などの場合は、主要被写体と背景の距離を変えることによってボケ具合を調節することが出来ます。

焦点距離、撮影距離、絞り値の3つが決まっていても背景を遠くにすればボケますし、近くに持ってくるほどクリアーになってきます。

 

パンフォーカス撮影

被写界深度を深くして撮影すると画面の手前から奥までをピントが合っているようにクリアーに写すことが出来ます。

これをパンフォーカス撮影と呼んでいます。

前述のように被写界深度を深くするには焦点距離が短いほど良いので、通常パンフォーカス撮影には広角レンズを使用して行います。

 

パンフォーカス撮影をする場合は、焦点距離を28~45mmくらい、絞り値をF8~F11、ピントを合わせる位置を3mにして撮影します。

そうしますと被写界深度が手前1mから無限遠までとなり、パンフォーカス撮影を行うことが出来ます。

 

絞り込みボタン

一眼レフカメラの測光機構で被写体の明るさを測光する場合は、開放測光と呼ばれており、絞りは開放の状態で測光を行います。

シヤッターを切って実際に写り込む瞬間だけ、設定した絞り値となります。

したがってシヤッターを切る前にフアインダーで確認している背景のボケ具合は、開放絞りの状態のボケ具合になりますので、実際の絞り値でのボケ具合とは違っています。

 

また被写界深度の確認も出来ません。

これを解消するために、全ての一眼レフカメラに付いているわけではありませんが、絞り込みボタン(プレビューボタン)と呼ばれるものが付いています。

 

20151211

上記の写真は、CANON EOS 5D MarkⅢ に付いている絞り込みボタンです。

 

この絞り込みボタンを押すことによって、設定した絞り値での画像をファインダーで確認することが出来ます。

実際の絞り値に絞り込んだ像がファインダーに投影されますので画面が暗くなって少し見づらいですが、背景のボケ具合や被写界深度の状態を確認することが出来ます。

 

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