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海に浮かぶ厳島神社。

 2016/06/07 宮島・厳島神社
この記事は約 11 分で読めます。 18 Views

厳島神社は、593年に佐伯鞍職(さえきくらもと)によって創建されたと伝えられており、その後安芸守に任命された平清盛によって造営され、現在の姿に近いかたちとなっています。

厳島神社の特徴の一つは海の中に建てられていることですが、その為いく度かの災害に見舞われ、その度に再建、修理等が行われましたが、当時の姿がそのままに残されているとされており、現在まで約1400年あまりの歴史を持っています。

厳島神社の構造は、寝殿造り桧皮葺(しんでんづくりひわだぶき)となっています。

また、1996年にはユネスコ世界文化遺産にも登録されました。

 

厳島神社は多くの建物から成っており、本社本殿、祓殿、拝殿、客神社、朝座屋、廻廊、左右門客神社、内侍橋、能舞台、能楽屋、大国神社、天神社、高舞台、平舞台、反橋、左右楽房、火焼前、長橋、不明門、大鳥居などとなっています。

厳島神社の社殿の配置はおよそ以下のようになっています。

図の下側が海の方になり、図の上が山側(弥山(みせん))の方向となり、厳島神社自体は北西の方向に向いています。

なお大きさ、縮尺等は実際とは異なっていますのでご了承お願いします。

 

厳島神社

 

1 入口(いりぐち)
2 客神社祓殿(まろうどじんじゃはらいでん)
3 客神社拝殿(まろうどじんじゃはいでん)
4 客神社幣殿(まろうどじんじゃへいでん)
5 客神社本殿(まろうどじんじゃほんでん)
6 鏡の池(かがみのいけ)
7 東廻廊(ひがしかいろう)
8 桝形(ますがた)
9 朝座屋(あさざや)
10 康頼灯篭(やすよりとうろう)
11 卒塔婆石(そとばいし)
12 揚水橋(あげみずばし)
13 右内侍橋(みぎないしばし)
14 祓殿(はらいでん)
15 拝殿(はいでん)
16 幣殿(へいでん)
17 本社本殿(ほんしゃほんでん)
18 不明門(あけずのもん)
19 高舞台(たかぶたい)
20 平舞台(ひらぶたい)
21 右楽房(うがくぼう)
22 右門客神社(みぎかどまろうどじんじゃ)
23 火焼前(ひたさき)
24 左門客神社(ひだりかどまろうどじんじゃ)
25 左楽房(さがくぼう)
26 左内侍橋(ひだりないしばし)
27 西廻廊(にしかいろう)
28 大国神社(おおくにじんじゃ)
29 天神社(てんじんじゃ)
30 長橋(ながばし)
31 反橋(そりばし)
32 能舞台(のうぶたい)
33 能楽屋(のうがくや)
34 出口(でぐち)
35 大鳥居(おおとりい)

 

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入口

厳島神社の入口は、東側の端にあり、中を通って西の端(34番)が出口となっていますが、古くは逆になっていたようで、34番が入口となっていたようです。

客神社拝殿に続く入口から入り、東廻廊へと続いていますが、この部分の屋根は切妻屋根となっており、桧皮葺となっています。

入口の両側には石灯篭がありますが、御島巡りを記念して立てられたもので「御島廻」と刻字されています。

この石灯篭には青銅製の烏(からす)が付けられています。

・入口 切妻作り、桧皮葺。

 

客神社(境内摂社)

入口を入るとまず最初にあるのが客神社(まろうどじんじゃ)となります。

入口から来て右側が客神社祓殿、左側に客神社拝殿、その奥に幣殿がありそのまた奥が客神社本殿となっています。

本殿には、天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)、活津彦根命(いくつひこねのみこと)、天穂日命(あめのほびのみこと)、天津彦根命(あまつひこねのみこと)、熊野櫲樟日命(くまのびのみこと)の五男神が祀られています。

建物には、厳島神社特有の波避け用の板高欄が取り付けられていますが、祓殿を海側から見た正面の高欄の中央部分だけにはこれが有りません。

これは、ここに船を着けて乗り降りするために利用されていたと考えられています。

・本殿 桁行5間、梁間4間、両流造り、桧皮葺。
・幣殿 桁行1間、梁間1間、両下造り、桧皮葺。
・拝殿 桁行8間、梁間3間、切妻造り、両端庇屋根付き、桧皮葺。
・祓殿 桁行4間、梁間3間、入母屋造り、妻入り、桧皮葺。

 

鏡の池

客神社を過ぎてすぐ左手の海の中に、潮が引いたときに現れる丸い池があります。

ここは水が湧き出ている場所で、干潮時における火災のための消化用水の役目といわれています。

このような場所が厳島神社には、もう2ヶ所あります。

また鏡の池は厳島八景の鏡池秋月といわれており、鏡の池に映る月は美しいとされ和歌などに読まれているとのことです。

 

東廻廊

入口から入り客神社を過ぎ、突き当たりの朝座屋を右に曲がり14番の本社祓殿までが東廻廊となります。

廻廊の幅は約4m、長さは45間(ま)(108m)となっています。

間(ま)とは、柱と柱の間隔ことで、厳島神社の場合は、一間(ま)は約2.4mとなっていますで108mとなります。

ちなみに西廻廊(27番)は、14番の本社祓殿から出口(34番)までですが、長さは62間(約149m)となっています。

現在の東西の廻廊の合計の長さは、107間(約257m)となっていますが、1168年(仁安3)の造営当時は現在よりも長かったとのことで、その後何度か延長されており、最も長い時期で180間(432m)あったとのことです。

しかしその後、たび重なる土石流の災害によって修理が繰り返され、1784年(天明4)の修理の際に現在の107間になったとのことです。

廻廊の床に敷かれている床板は、一間(ま)に8枚となっており、板と板の間にすき間を設けており、置かれているだけで釘止め等はされていません。

これは、波の高い時や、台風などの際に、波の力を逃がし、建物自体が浮き上がるのを防ぐための構造です。

また廻廊の屋根裏の構造も通常とは違った独特の構造となっています。

・東廻廊 45間、切妻造り 桧皮葺。

 

桝形

7番の東廻廊と2番の客神社祓殿に囲まれた8番の海の場所は桝形と呼ばれています。

8月に行われる管絃祭のときに、ここで江波漕伝馬船を3回廻します。

 

朝座屋

入口を入って東廻廊をまっすぐ進んだ先の突き当たりにある建物が朝座屋となります。

屋根は東側が切妻造り、西側が入母屋造りとなっており、左右が違った造りとなっています。

また母屋をコの字に囲むように三方に庇(ひさし)の間が設けられており、桁行が8間、梁間が4間の大きさとなっています。

・朝座屋 桁行8間、梁間4間、東側切妻造り、西側入母屋造り 桧皮葺。

 

康頼灯篭

平家滅亡を企てた罪によって鬼界ケ島に流されていた平康頼が、帰京を許された際にお礼として厳島神社に奉納した灯篭で、最も古いものとされています。

 

卒塔婆石

鬼界ケ島に流されていた平康頼は、京に残した老母を偲んで千本の卒塔婆に歌を書いて流しましたが、その内の1本が厳島神社の石に流れ着き、僧によって京に伝えられ、平康頼は帰京を許されたとされています。

そのときに卒塔婆が流れ着いた石が卒塔婆石と呼ばれているものです。

 

揚水橋

後方への出口に架けられている小さな素木造りの橋。

 

内侍橋

内侍橋は、廻廊と本社拝殿をつないでいる橋で拝殿の左右に2つあります。

・内侍橋 桁行1間、梁間1間、切妻造り 桧皮葺。

 

本社

厳島神社本社は、14番祓殿、15番拝殿、16番幣殿、17番本殿より構成されています。

本殿には、三女神の市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)が祀られています。

幣殿は、お供え物の場所となります。

拝殿は、参拝者が参拝する場所となります。

拝殿は、三棟拝殿(みつむねはいでん)と呼ばれ、下から見ると2つの棟が有り、さらにその上にもう一つ棟があります。

祓殿は、お祓いをする場所となります。

それぞれの広さ及び造りは以下のようになっています。

・本殿 桁行正面8間、背面9間、梁間4間、両流造り、桧皮葺。
・幣殿 桁行1間、梁間1間、両下造り、桧皮葺。
・拝殿 桁行10間、梁間3間、入母屋造り、桧皮葺。
・祓殿 桁行6間、梁間3間、入母屋造り、妻入り、桧皮葺。

 

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不明門

不明門は、厳島神社本殿の裏にある門ですが、この門は神様だけが通られる門となっており、したがって開けられることは決してありません。

建物の中で、唯一の瓦葺となっています。

・不明門 桁行1間、梁間2間、切妻造り、本瓦葺。

 

高舞台

本社祓殿の正面の平舞台の上の一段高くなっている所が高舞台となります。

高舞台の周囲には高欄が設けてあり、前後に階段が取り付けられてあります。

高舞台が造られた正確な時期は不明とのことですが、高欄に取り付けられている擬宝珠には1546年(天文15)棚守房顕(たなもりふさあき)の刻銘がありますので、造られたのもこの頃でしょうか。

 

平舞台

平舞台は、本社祓殿、及び東西廻廊から海上に突き出した板敷きの部分で、先で繋がっており中央からさらに大鳥居に向かって細く突き出しており、突き出した先端が23番の火焼前と呼ばれる場所となります。

厳島神社の社殿の束柱は木造になっていますが、平舞台の束柱は毛利元就の寄進とされる「赤間石」による石造りとなっています。

 

左楽房・右楽房

平舞台の海に面した両角に25番左楽房・21番右楽房があります。

1176年(安元2)に平清盛が千僧供養のために厳島神社を参拝しましたが、そのときに造られたとされています。

・左楽房・右楽房 桁行5間、梁間2間、切妻造り、桧皮葺。

 

左門客神社・右門客神社(境内末社)

左右楽房の内側で、火焼前へと伸びる平舞台を挟んで左門客神社・右門客神社があります。

左右の門客神社を覆っている建物の中に本殿があり、右門客神社には櫛石窓神(くしいわまどのかみ)、左門客神社には豊石窓神(とよいわまどのかみ)が祀られています。

左門客神社・右門客神社 桁行1間、梁間1間、社流造り、栃葺。

 

火焼前

平舞台の中央から大鳥居に向かって細く突き出た先端の場所が火焼前と呼ばれています。

細く突き出した根元の両側の所と先端の所にそれぞれ石で造られた台の上に青銅製の灯篭がそれぞれ1基づつ合計で3基置かれています。

根元の2基は、1785年(天明5)、先端の1基は1670年(寛文10)の銘となっています。

 

西廻廊

14番の本社祓殿から34番の出口までが西廻廊となります。

本社祓殿の始まり部分は切妻造りとなっていますが、出口部分の屋根は唐破風造りとなっています。

西廻廊の総延長は、現在は62間(ま)(約149m)(一間=2.4m)となっています。

 

大国神社(境内摂社)

本社祓殿から西廻廊を進み、突き当たりを左に曲がって本社後方に向かって進み、左内侍橋を過ぎて突き当たりに見えるのが28番の大国神社となります。

大国神社には、大国主命(おおくにぬしのみこと)が祀られています。

・大国神社 桁行3間、梁間4間、切妻造り、妻入り、桧皮葺。

 

天神社(境内摂社)

大国神社の西側に隣接するのが天神社(29番)となります。

天神社には、学業の神様である菅原道真(すがわらみちざね)が祀られています。

天神社は、毛利隆元(もうりたかもと)によって1556年(弘治2)に建立されています。

・天神社 桁行3間、梁間3間、入母屋造り、妻入り、背面庇附き、桧皮葺。

 

長橋

大国神社から後方の後園(うしろぞの)と呼ばれる陸地へと繋がる橋が長橋となります。

橋脚は赤間石による石造りとなっています。

 

反橋

西回廊を大国神社のある角から西に進むと、突き当たりの角から後方の陸地に向かって延びる湾曲した橋が反橋となります。

朱塗りの高欄と擬宝珠を備えた反りを持った美しい橋です。

最初の建立の時期は不明ですが、現在のものは1557年(弘治3)に毛利元就・隆元父子によって再建されたもので、その後何度か修復されています。

反橋は、勅使橋(ちょくしばし)とも呼ばれており、天皇からの勅使が本社内に入るのに使用されたといわれています。

 

能舞台

能舞台は、27番のコの字型の西回廊の中央部分の海上に位置し、能舞台の後方に能楽屋がありそれらを繋ぐ橋があります。

厳島神社の能舞台は、国が指定している国宝重要文化財の6棟の能舞台の内のひとつとなっています。

能舞台の構造は釘などは使われていませんが、波の浮力にも耐えうる構造となっており、また床の共鳴を良くするような特殊な造りになっているとのことです。

毎年4月に行われる桃花祭ではこの能舞台で能が舞われ、秋の献茶祭では表千家、裏千家の家元によって交互にお手前が披露されます。

・能舞台 桁行1間、梁間1間、切妻造り、妻入り、桧皮葺。
・橋掛 桧皮葺
・能楽屋 杮葺(こけらぶき)

 

出口

西廻廊の終点34番が出口となります。

以前はこちらが入口になっていたとのことで、屋根の造りは唐破風造りとなっており、現在の入口より出口の方が少し立派に見えます。

 

大鳥居

平舞台の細く突き出た先端の火焼前から88間(けん)(約160m)の沖合いの海上に厳島神社の大鳥居があります。

大鳥居の構造形式は「木造両部鳥居」となっており、屋根は桧皮葺となり本体全体は朱色となっています。

主柱の2本はクスの自然木を使用しており、袖柱の4本はスギの木が用いられています。

高さは約16mで、大鳥居の上部にある島木と呼ばれている部分が箱型の構造になっており、中に5~6トンの小石が詰められており総重量は60トン程になっています。

柱は土の中には埋められておらず、補強された土台の上に置かれた状態となっています。

 

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