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これだけは知っておきたい!手ガンナの基本的な構造と使い方。

 2016/08/20 木工工具
この記事は約 10 分で読めます。 1,207 Views
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カンナは古くから木材を削る道具として大工さんが建築現場で使用したり、また家具職人が加工場などで使っています。

現在では電動工具の発達で使われる機会は少なくなったとはいえ、最終仕上げや細かいところの加工にはよく使われています。

もともとカンナは中国から伝わってきたとのことですが、当初は押して削っていたようですが、江戸時代頃より引きながら削るようになったとのことです。

 

カンナは刃の調整や刃を取り付けている木製のカンナ台の調整など一般の方には難しい部分もありますが、最近は金属製の台に取り付けられた替刃式のカンナもあります。

この替刃式のカンナの場合は、刃の調整もダイヤルで調整が出来ますので、一般の方にも簡単に使うことが出来ます。

 

荒材からの全体を削るには電動式のカンナを使い、最終的な仕上げや細かいところの加工や面取り加工には手ガンナは大変便利は手工具です。

替刃式の金属製のカンナについては製品の解説書を見ていただくとして、ここでは古くから使われている木製の台に2枚刃の付いたカンナについて基本的なことがらについて解説いたします。

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二枚刃カンナの構造

カンナは2枚の刃と刃を固定している木製のカンナ台からなっていますが、刃は1枚のものもあります。

刃は削る材料に対して一定の角度が保たれるようにカンナ台に固定されています。

2枚の刃の内、1枚はカンナ身と呼ばれ、カンナ身に付いている刃によって材料を削ります。

 

もう1枚は裏金と呼ばれ、カンナ身をしっかり押さえる役目と逆目(さかめ)防止の役目をもっています。

カンナ台は材料に対して刃が一定の深さになるように定規の役目をしています。

カンナの構造と各部の名称は以下の図のようになっています。

 

(203J203223203i-1.jww)

 

カンナ台とカンナ身を差し込む押さえとの角度(仕込み勾配)は約46度となっています。

カンナ台には主に国産の木の中では一番硬い樫の中の白樫が使われています。
最近では、プラスチックや金属製のカンナ台もあります。

 

カンナの種類

カンナには、上記で解説しました二枚刃カンナに代表される平カンナと特殊な形状の材料を削る特殊カンナがあります。

通常一般の私たちがよく使うのは、平たい板や角材を削る時に使う二枚刃カンナのみで、それ以外のカンナは専門のプロの方やよほどの愛好家の方しか使うことはありませんので、参考程度に見てください。

平カンナ

①二枚刃カンナ

最もよく使われるカンナで、真っ直ぐな板や角材の表面を平滑に削るのに使用されたり、面取りなどにも使用されます。

面取りなどの簡単な加工には、裏金の付いていない一枚刃のカンナも使われています。

②替刃式カンナ

刃の切れ味が落ちたら新しい刃と交換して使用することが出来るカンナです。

通常の二枚刃カンナの場合は、切れ味が落ちたら研磨する必要がありますが、カンナの刃の研磨は非常に精度が要求されますので、初心者の方には替刃式カンナが使いやすいでしょう。

③長台カンナ

特に正確な平面削りが必要の場合に使用するカンナで、通常の二枚刃カンナの台よりも台の長さが長くなっています。

④台直しカンナ

通常の二枚刃カンナの刃は、台の下端に対して約46度になっていますが、台直しカンナは直角か、100度くらいになっています。

カンナの下端の調整(台直し)に使ったり、紫檀や黒檀などの非常に硬い材料を削るのに使用します。

特殊カンナ

以下の写真は当社が以前に使用していた特殊カンナのごく一部です。

当社では柄をはじめとしていろいろな木材加工を専門に行ってきましたが、まだ機械化が進んでいない時期にはこうした特殊カンナを使って木材を加工していました。

現在では、こうした特殊カンナを使うことはほとんど無くなり、全てが機械加工となっています。

 

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上記の特殊カンナについて、番号に合わせて簡単に解説します。

1、外丸カンナ

材料が凹形の曲線の断面形状をした長物を削るのに使用するカンナで、台尻から見ると下端が凸形の曲線の形状をしており、カンナ身の刃の形状も同じ凸形の曲線形状をしています。

材料の凹形の曲線形状に合わせてカンナの種類があります。

2、包み作里(しゃくり)カンナ

ミゾを削るカンナで、主に住宅の造作材の鴨居や敷居のミゾを掘るのに使用します。

3、脇取りカンナ

右用、左用があり、ミゾの側面(脇)を削るのに使用します。
鴨居、敷居、蟻溝、蟻ホゾなどの側面を削ります。

4、反り台カンナ

カンナを側面から見た場合にカンナの下端が凸形の曲線形状をしています。
大きく湾曲した材料の凹側を削るのに使用しますが、湾曲の大きさによって多くの種類があります。

5、内丸カンナ

1、外丸カンナと逆のカンナで、材料が凸形の曲線の断面形状をした長物を削るのに使用するカンナで、台尻から見ると下端が凹形の曲線の形状をしており、カンナ身の刃の形状も同じ凹形の曲線形状をしています。

当社ではいろいろな種類の柄を削るのに使用していました。

6、機械しゃくりカンナ

このカンナも溝を削るのに使用しますが、溝巾が調節できるようになっています。
建具、家具などの溝削りに使用します。

7、南京カンナ

中国から伝わったカンナですが、左右に伸びた握りを両手で持って削ります。
椅子などの複雑な曲線加工などに使用されます。

上記の他には、箱の隅などを削る「際カンナ」、いろいろな形の面取りが出来る「面取りカンナ」があります。

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刃の調整方法

カンナ台の下端からの刃先の出の調整や刃の研磨などのときは、カンナ台を叩いてカンナ身を調整したり抜いたりしますが、この方法について解説します。

刃先を出す

刃先を出す場合は、カンナ身の頭を金槌で、下端からの刃先の出具合を見ながら少しづつ叩きます。

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刃先の出が決まったら裏金を打ち込みますが、裏金の刃先がカンナ身の刃先より出ないように僅かに引っ込めます。

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刃先を引っ込める

刃先を引っ込める場合は、カンナ台の台頭の左右の角を交互に叩きながら引っ込めます。
台頭の中央は、台が割れる場合がありますので叩かないようにしてください。

刃先を出すとき、カンナ身は「玄翁」を使って叩きましたが、カンナ台を叩くときは、台を痛めないように「木槌」、又は「プラスチックハンンマー」を使うのが良いでしょう。

20158153   20158154 

 

このときの叩く方向は、カンナ台に平行ではなく、カンナ身に平行になるように叩きます。

20158155

また、叩きすぎてカンナ身が抜け落ちないようにカンナ身とカンナ台を一緒に持ち、下端からの刃先の出具合を確認しながら叩きます。

最適な刃先の調整

カンナ身の刃先はコッパ返しと平行になるように調整しますが、斜めになっている場合は、カンナ身の横を叩いて平行になるように調整します。

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(203J203223203i-6.jww)

カンナ身の刃先は、カンナ台の下端から0.1mm前後出ているのが良いとされています。

また、裏金の刃先は下端から下には出ないようにし、カンナ身の刃先との間隔は0.1~1mmくらいとし、仕上げの程度によって間隔を変えていきます。

 

ただ実際には下端からの出の寸法の0.1mmを正確に確認するのは難しいので、下の写真のように、真っ直ぐに加工された板を使って台尻の方からスライドさせ、刃先と僅かに当たる位置を見つけます。

これは刃先の右端と左端の両方を行いますが、こうすることによって刃先の左右の出のバランスも確認出来ます。

20158159    201581510

あとは実際に削っていきながら刃先の出を調節していきます。

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木材を削る方向

木材を削る場合は、削った面が滑らかにきれいに削れる方向と粗くざらざらになる方向があります。

なぜそのような削る方向によってきれいになったり粗くなったりするのかと言いますと、木材には年輪が有り、木材は年輪に沿って割れやすい(はがれ易い)という性質があるからです。

したがって、木材をカンナで削る場合は、割れにくい(はがれにくい)方向に削っていく必要があります。

 

きれいに削れる方向を順目(じゅんめ)、粗くなる方向を逆目(さかめ)と言います。

順目のことを「ならい目」という場合もあります。

 

一般的な木材の木目を書いたのが下の図になります。

 

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上記のようにはっきりと木目が分かるとは限りませんが、一般的な板目材の場合、表面に見える山形の木目の木表側は右から左が順目、木裏側は左から右が順目となります。

 

山形の木目が分かりにくい場合は、側面の柾目の傾斜を見てください。

 

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木目を起こさないような方向が順目、木目を起こしてしまう方向が逆目となります。

上記の図のように、木目を起こさないように削るときれいに削れますが、木目を起こしてしまうような方向に削りますと表面がザラザラした仕上がりとなってしまいます。

 

カンナ台の下端の調整

カンナ台は十分に乾燥された硬い樫の木を材料として作られていますが、使用している間に変形を起こしてしまう場合があります。

正確にきれいに削るためにはカンナ台の下端は常に平らにしておく必要があります。

下端に狂いが生じた場合は、「下端定規」という特殊な定規を使って狂いを確認し、「台直しカンナ」で下端を削って狂いを直します。

 

実際には下記の図のように、1と2、及び3と4の間をハガキ1枚分くらいの隙間ができるように削っておくのが良いとされています。

ただしこの調整には、特殊な定規やカンナが必要になりますし、実際に下記のように正確に削るのはかなり難しく、私自身も行ったことはありません。

安易に行ってしまうと、返って下端を大きく狂わせてしまう結果になりますので、慣れない方は行わないほうが良いでしょう。

 

(203J203223203i-3.jww)

 

カンナ身の刃の研ぎ方

刃表の研ぎ方

刃表は下記の図のように、砥石にピッタリと付けたまま砥石から離れないように前後に研ぎます。

 

(203J203223203i-4.jww)

 

カンナ身が左右や上下に動いてしまうと下記の図のように刃が丸くなり、切れ味も悪くなりキレイに正確に削れなくなります。

 

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刃裏の研ぎ方

刃表を研いで仕上がっていくと、刃の先が上側に返りが出てきますので、この返りを削る必要があります。

刃裏を研ぐ場合は、下記の図のようにカンナ身の半分くらいを砥石にピッタリ付けて研ぎます。

 

刃裏

 

刃の研ぎについても正確に研ぐには熟練を要しますので、なれない方は研ぎの必要がない替え刃式のカンナが良いでしょう。

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カンナの置き方

カンナは使わないときは、横向きにして置くように心がけましょう。

 

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刃先を下にして置くと、刃先を傷めたり狂いの原因となります。

また刃先を上にして置くのも危険で怪我をすることがありますのでやめましょう。

 

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×       ×   

 

まとめ

カンナは細かな調整など難しいところもありますが、最近は替え刃式のものや、ダイヤルで刃の出の調整が出来るものなどがあります。

また、金属製のものなど狂いの出ないものもあります。

簡単な面取りをしたり、細かなところの加工には大変便利な工具ですので是非1台は揃えてみてください。

 

カンナの他に、基本的なよく使われる大工道具には、ノミ、ノコギリ、カナヅチ等があります。

木工DIYに使用される道具、工具類を下記ページにまとめてありますのでチェックしてみて下さい。

 

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