レンズ用アクセサリーの種類と選び方・使い方。

レンズに使用するアクセサリーには、レンズフード、コンバーターレンズ、中間リング、各種フィルターなどがあります。

これらのレンズに使用するアクセサリーは手軽に取り付けて使用することが出来ますが、被写体の像の光に直接影響を与えるものもありますので、選ぶに当たっては注意が必要になってきます。

レンズアクセサリーの種類と選び方・使い方をご紹介します。

目次

レンズフード

レンズフードの役割

レンズフードは、筒状になっているレンズの内の被写体に近い方の先端に装着して使用します。

アクセサリーというと装飾品のイメージがありますが、レンズフードには大切な役割がありますので撮影時には装着するようにしてください。

装着の主な目的は、

不必要な光がレンズに当たらないようにする。

ガラスなどの反射による写り込みを防ぐ。

先端のレンズの保護。

の3つがあります。


レンズの先端に付いている最初のレンズ(前玉)に太陽光の光や照明などの強い光が当たるとフレアやゴーストの発生の原因となります。

したがって被写体の光以外の光がレンズに当たらないように、レンズの先端部分を覆う役目をするのが第一のレンズフードの役割となります。

特に日中の逆光時の撮影では、レンズに太陽光が直接当たりやすくなりますので、レンズフードで当たらないようにすることが必要です。


レンズに当たる光によってフレアやゴーストを発生させる他に、被写体の正確な露出の決定に影響を及ぼし、それが画質に影響します。

窓ガラスを通して外の風景を写したり、ガラスのショッピングウィンドウの中を写したりすると、ガラスに反射した自分の姿や、室内の照明、余計な風景など、映し込ませたくない物や風景が写ってしまうことがあります。

こんな時にレンズフードがあると、余計なものの写り込みを防ぐことができます。

レンズフードをガラスにピッタリくっつけて写すと、レンズフードに遮られて写り込みを防ぐことが可能となります。


レンズフードのもう一つの役割がレンズの保護にあります。

周知のとおりレンズはカメラにとって非常に重要かつ大事な部品です。

レンズ本体は、幾つかの個々のレンズエレメントで構成されていますが、その中で唯一外部と接しているのが一番前の前玉と呼ばれるレンズです。


レンズ表面には反射を軽減させるために特殊なコーティンガが施されています。

物に当たったり、触ったり、ましてや傷つけてはいけません。

そのためにレンズフードは大きな役割を果たしています。

後ほどご紹介するプロテクトフィルターと合わせて、大切なアクセサリーとなります。

レンズフードの種類

レンズフードには、花形フード、筒形フード、ラバーフードの3つがあります。

花形フード

レンズフードの4隅に切れ込みがあり、花びらのような形をしたフードが、花形フードとよばれるものです。

現在の標準レンズや広角レンズに多く採用されているフードになります。

花形になっている理由については、この後の「レンズフードの形状」のところで詳しくご紹介していますが、光を効率よく遮断するために、結果としてこのような形になっています。

筒形フード

昔のフィルムカメラ時代から採用されているフードの形です。

昔のフィルム式カメラは、ピント調節のためにレンズの先端を回転させて行っていましたので、フィルム式カメラは全て筒形となっていました。

現在でも、標準レンズや望遠レンズなどに多く採用されているレンズフードです。

ラバーフード

花形フードや筒形フードは、プラスチックや金属製ですが、ラバーフードはゴム製のレンズフードです。

ラバーフードは、伸縮性のものが多く、使わない場合も取り外す必要がありません。

またケラレた場合も、調整が可能です。

価格がリーズナブルなのも魅力の一つです。

レンズフードの大きさと長さ

レンズフードの大きさや長さは、レンズの焦点距離や口径によって決められています。

決められたサイズ以外のものを使用した場合は、レンズフードが直接写り込んでしまう場合がありますので、レンズの純正品を使用するのが良いでしょう。

レンズフードが画面に写り込んでしまうことを「ケラレ」といいます。

このケラレは、レンズフード以外でもフィルターを使用した場合にも生じる場合がありますので注意が必要です。

ケラレが生じるのは、ズームレンズの場合は画角が広くなる広角側で発生しやすくなります。


レンズフードの大きさや長さは、使用するレンズの種類によって大きく変わります。


広角レンズの場合 


望遠レンズの場合


上記は広角レンズ用のレンズフードと望遠レンズ用のレンズフードの違いです。

広角レンズの場合は画角が広くなりますので、レンズフードは長くすることは出来ません望遠レンズは逆に狭いので、その分レンズフードは長くすることが出来ます。

ズームレンズの場合は、広角側でレンズフードの長さが決められています。

したがって、望遠側で撮影する場合はレンズフードの長さに余裕があり、実際はもっと長くすることが出来ます。

望遠側で撮影することが多い場合は、別途専用の長いレンズフードをご用意されるのも良いでしょう。


既定の長さのレンズフードよりも長いものを使うと、ケラレが生じる場合があります。

視野率が100%のファインダーを搭載しているカメラの場合は、ファインダーを覗くことによってケラレが生じているか否かを確認することが出来ます。

ケラレが生じると、ファインダー画像の4隅が暗くなりますので確認出来ます。

ただし、視野率が100%未満のファインダーの場合は、ファインダー画像よりも広い範囲が写り込みますので、気がつかない場合があります。

帰宅してから気づくことがありますので注意が必要です。

レンズフードの形状

レンズフードの形状には、丸形の形状のものと花形の形状をしたものの2種類があります。

従来は単純な丸形のものでしたが、最近は花形の形状を持つレンズフードが多くなっています。

花形レンズフード

単純な丸形のものに比べて、花形のレンズフードはより効果的に光を遮断することが出来るような形となっています。

特に画角が広くて、長さの長いレンズフードが使用出来ない広角レンズやズームレンズの広角側で効果が期待できます。

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丸形レンズフード

20163222

花形レンズフード

なぜ花形のレンズフードが効果的かといいますと、画面の形が丸ではなく、四角になっていることに起因しています。

撮像画面は、アスペクト比が 3:2、4:3、16:9、1:1 などの四角い形状となっています。

レンズは円形ですので、従来の丸形のレンズフードの長さを伸ばしていくと、最初に影響が出てくるのは4隅の角となります。

レンズフードの先端が画面の4つの角に当たった状態が限界で、これ以上丸形のレンズフードを伸ばすと4隅がケラレますが、上下左右の辺の部分はまだ余裕があります。


したがって、4隅の角の部分は伸ばさず、上下左右の辺の部分は辺に当たるまではレンズフードを伸ばすことが出来ます。

そうすると結果的にレンズフードの形状は花形となってきます。

また花びらの長さも上下と左右では長さが違っています。

上記のレンズはキャノンの標準ズームレンズですが、上下の2枚が大きく長くなっており左右の2枚は小さくなっています。

上下の2枚は大きく左右の2枚は小さい理由は、上記の図を見ていただければお分かりかと思いますが、最近のアスペクト比は3:2や16:9が主流のようです。

レンズフードの限界である4隅の角から上下2枚は大きな余裕がありますが、左右の2枚は大きく伸ばすことが出来ません。

したがって花形レンズフードを使用する場合は、大きい2つを上下に、小さい2つを左右になるように装着する必要があります。


逆にしたり、中途半端な位置にするとケラレが生じる場合があります。

ただし通常の装着をすれば、カチッと固定できる位置にすれば、大きい2つが上下に、小さい2つが左右になるようになっています。

また最近のカメラは1台でアスペクト比が3:2、4:3、16:9、1:1 などに変更することが出来ますので、レンズフードの形状もアスペクト比に対応した形状である必要があります。

丸形レンズフード

従来のフィルム式カメラのレンズフードは丸形でした。

上記のカメラは以前使っていたキャノンのフィルム式カメラです。

見て頂くと分かりますが、ピント調整や絞り調整はレンズを回転させて行っていました。

したがってレンズフードも、どの位置でも使えるように丸形となっていました。

現在のデジタルカメラでも、ズームなどによってレンズ先端が回転する機種の場合は丸形が使われています。 

上記は最近よく使っているキャノンの望遠ズームレンズ 100~400mm ですが、丸形となっています。

広角側でも十分な長さが確保できるので、あえて花形にしていないのだと思っています。

レンズフードの取り付け方法

レンズフードの取り付け方はいろいろありますが、主に次の3通りの方法があります。

ミゾに取り付ける

純正のレンズとレンズフードの場合に採用されている取り付け方法で、レンズの先端とレンズフードに同じミゾが付いています。

このミゾを合わせて、キヤノンの場合は1/4回転すると固定されます。

右回転すると固定され、左回転すると外すことができます。

外すときにボタンを押してから回すようになっているタイプのものもあります。

逆向きにしてねじ込むと短くなり、収納しやすくなります。

ネジに取り付ける

レンズの先端にはフィルターを取り付けるためのネジが切ってあります。

このネジにねじ込んで装着することができるレンズフードです。

フィルター径が合えば取り付けることができますので、純正品ではないラバーフードなどが装着可能です。

ただし純正品でないレンズフードを使用する場合は、ケラレに注意が必要です。

バネで固定する

古くからあるタイプのもので、ワンタッチで取り付け取り外しができて簡単です。

バネの力を利用してレンズフードに付いているツメでレンズの先端をつかむようになっています。

ただし、つかむ力はそれほど強くないので衝撃で外れる場合がありますので注意が必要です。


フィルター

カメラのレンズに使われているフィルターには多くの種類があります。

フィルターはレンズの前面の枠に付けられているミゾにねじ込んで使用します。

コンパクトカメラの場合は、その構造上取り付けられない機種が多いですが、それ以外のミラーレスカメラや一眼レフカメラは、ほとんどが装着することが出来ます。


フィルターの種類には大きく分けて2つあり、一つは常用フィルターと呼ばれるものともう一つは特殊効果を目的としたフィルターです。

常用フィルターの場合は、画質にはほとんど影響がありません。

特殊効果を目的としたフィルターの場合は、それぞれのフィルターによっていろいろな効果が期待できます。

常用フィルター

常用フィルターには、プロテクトフィルター、スカイライトフィルター、UVフィルター、などがあります。

プロテクトフィルター

レンズの表面をホコリ、泥、ゴミ、水滴などから保護する目的で装着するのがプロテクトフィルターで、画質に影響を与えないように無色透明の薄いガラスで出来ています。 

またプロテクトフィルターは、レンズを傷つけるような小石などが飛んできた場合などでもフィルターのみの破損でレンズをガードしてくれます。

プロテクトフィルターは、レンズ径が合えばフィルム式カメラ用のものを使うことも可能ですが、出来ればデジタル対応のフィルターを使われることをお勧めします。

デジタル対応のフィルターには反射を防止するための特殊なコーティングや、フィルター枠には乱反射を防ぐための塗装が施されています。


デジタルカメラは光の影響を受けやすいので、上記のようなデジタル対応のフィルターが良いでしょう。

また最近のデジタルカメラの高画素、高画質化にともない、フィルターも進化しています。

超低反射コーティング、高透過ガラス、撥水、撥油コーティング、帯電防止コーティング、防汚コーティングなど技術が進んでいます。

スカイライトフィルター

よく晴れた晴天の日に屋外で撮影した場合に、シャドー部分が少し青みを帯びる場合があり、それを抑える場合に使用するフィルターです。

スカイライトフィルターは、上記の写真のように少しピンク色をしています。

フィルム式カメラの時代には、スカイライトフィルターはよく使われていました。

現在のデジタルカメラでは、ホワイトバランス調整が可能となっていますので、あまり使われなくなっています。

UVフィルター

UVフィルターは、UV(紫外線)をカットするためのフィルターです。

UVフィルターも、元々はフィルムが紫外線に感光しないように開発されたフィルターです。

現在のデジタルカメラでは、撮像素子に紫外線を除去する機能が備わっていますので、あえて装着する必要はありません。

UVフィルターは無色透明ですので、プロテクトフィルターとして利用できます。

特殊効果フィルター

主な特殊効果フィルターには、PLフィルター、NDフィルター、ソフトフィルター、クロスフィルターなどがあります。

PLフィルター

PLフィルターは、偏光フィルター(Polarizer Filter)とも呼ばれており、ある特定の反射光だけを減光させることが出来るフィルターです。 

PLフィルターの使い方としては次のような場面があります。

水面の反射光を減らして水面の色を濃く表現したい場合や水面の中の水草や魚を写したい場合。

② ガラス越しに写す場合、ガラスに映り込んだ景色を除去したい場合。

③ 反射で白っぽくなった緑の葉や紅葉の色を濃く鮮やかに表現したい場合。


上記のような場合に、PLフィルターは効果を発揮してくれます。

私は風景撮影などで、緑や紅葉、花の色などを濃く鮮やかに表現したい場合によく使っています。

フィルターの中で一番よく使っているフィルターです。

PLフィルターの構造

PLフィルターは、非常に細かいスリット構造になっている偏光膜を2枚のガラスで挟んだ構造となっています。

光は波のひとつと考えられており、スリット構造の偏光膜を通すことによって、偏光膜を通り抜けることが出来る光とそうでない光に分けられます。

この方法によって入ってくる光をコントロールしています。

上記の写真はPLフィルターの枠の部分を拡大したものですが、固定枠と回転枠の2重構造となっています。

PLフィルターの使い方

固定枠を使ってレンズの前面に切ってあるネジ溝にねじ込んで固定します。

そして回転枠を使ってフィルターを回転させます。

回転することによって偏光膜のスリットを回転させて、それぞれの光の透過量をコントロールすることが出来ます。

実際に使用するときは、ファインダーを覗いて被写体の濃淡を確認しながら回転枠を回転させ、ちょうど良いと思われるところで止めて撮影します。

長いレンズフードを付けていると、少し回しずらい場合がありますので、その時だけレンズフードを外すと回しやすくなります。

PLフィルター使用時の注意点

PLフィルターの効果が最もよく出るのは青空です。

効果の程が分からない場合は、空の青さを見るとよく分かります。

空の青さが最も濃くなったときが、一番効果が出ている状態となります。

ただしあまり強く効かせすぎると、空の青さにグラデーションがかかり、均一な青さにならず、ムラになる場合があります。

上記の写真は夏の上高地ですが、空の青さが左側は濃く右にいくほど薄くなっています。

このときは広角レンズにPLフィルターを付けて写したのですが、効かせすぎるとこのように均一な空の色がムラになってしまいます。

特に広角レンズにPLフィルターを付けると生じやすいので注意が必要です。

NDフィルター

被写体が明るすぎて暗くしたい場合や、シャッタースピードを遅くしたい場合などに使われるのがNDフィルターです。

つまり光の量を少なくする(減光)場合に使用されるフィルターです。

したがってNDフィルターは、減光フィルターとも呼ばれています。

NDフィルターには減光量が一定のものと、可変できるものがあります。


NDフィルターには減光量が記されていますが、一般によく使われるのはND2、ND4、ND8、ND16、ND32あたりでしょうか。

番号が大きくなるほど濃くなり、減光効果が大きくなります。

この他には特殊な撮影に使われる高濃度NDフィルターと呼ばれているものがあります。

高濃度NDフィルターと言われるものは、ND100以上のものですが、ND1000は長時間露光撮影に使っています。

中にはND100000のフィルターもありますが、ND100000は、太陽の撮影に使われるようです。


ここでは一般的な日常の撮影での使い方についてご紹介します。

上記の写真は乗鞍高原にある「善五郎の滝」へ行ったときの写真ですが、このように滝の流れを糸を引いたように写すには、シャッタースピードを遅くします。

回りの明るさが明るすぎると、最小絞りにしても希望のシャッタースピードが得られない場合があります。

シャッタースピードが速いと、上記のように糸を引いたように写せませんし、適正露出以上にシャッタースピードを遅くすると、露出オーバーとなってしまいます。

このような時に使えるのがNDフィルターです。


NDフィルターを使うことによって減光しますので、その分シャッタースピードを遅くすることが出来ます。

その他の場面としては、噴水の水を流れるように写す場合や、小川の淵でくるくる回っている木の葉の動きを写したりする場合に使えます。


NDの数字と光量、露出の関係は以下の表のようになっています。

  ND2 ND4 ND8 ND16
光量 光量が1/2 光量が1/4 光量が1/8 光量が1/16
露出 -1段 -2段 -3段 -4段

ND2からND4 へ1つ上のND の数値になると、光量が半分となり、露出が1段暗くなります。

さらにND8 になると、光量はそのまた半分となり、露出がさらに1段暗くなります。

この関係は、この後も同じ関係で変化していきますので、この関係を理解しておくと撮影の時に役立ちます。

NDフィルターの選び方

上記でご紹介しましたように、通常よく使うNDフィルターの種類はND2~ND16 の4種類あります。

撮影場所周辺の明るさは常に変化し一定ではありませんので、状況に合わせて全てのNDフィルターを使い分ける必要があるように思われます。

しかしその必要はありません。

上記4種類の内、ND8、又はND16 のどちらか1枚あれば良いです。

なぜかと言うと、ND8 のフィルターが1枚あれば、そのフィルターをND4、ND2のフィルターとしても使うことが出来るからです。


上記でご紹介したNDの数字と光量、露出の関係の表を見て下さい。

ND8 をND4 のフィルターとして使いたい場合は、露出を1段明るくすればND4 を使った場合と同じとなります。

露出を1段明るくするには、ISO感度を1段上げれば良いのです。

ハーフNDフィルター

NDフィルターの仲間にハーフNDフィルターというのがあります。

上記がハーフNDフィルターと呼ばれるものですが、形は四角で半分がND、半分が透明のガラスとなっています。

したがって用途としては、一つの画面の中で明暗の差が大きい場合に、NDを明るい部分に

透明のところを暗い部分にかかるようにセットすると、両方の明暗差が小さくなり、暗部と明部の両方が適正露出に近くなります。

通常のNDフィルターは画面全体を減光しますが、ハーフNDフィルターは部分的に減光したい場合に使用します。

ハーフNDフィルターの使い方

上記の四角いガラス板だけではレンズの前面に取り付けることは出来ませんので、取り付けて使えるようにするには2つの部品が必要になります。

私が持っているのはKenko製のハーフNDフィルターですが、アダプターリングとマルチホルダー100 というものを使います。

  
アダプターリング               マルチホルダー100

アダプターリングには各レンズの口径に合わせたネジが切ってありますので、こちらをレンズの前面に取り付けます。

マルチホルダー100のほうにハーフNDフィルターを取り付けます。

そしてアダプターリングにマルチホルダー100を取り付けて、両方を合体させます。

アダプターリングはレンズ前面に固定されていますが、マルチホルダー100はフィルターと共に360度回転させることが出来ます。

また挟んでいるミゾに沿って自由にスライドさせることが出来ますのであらゆる位置や角度に対応することが出来、大変便利なフィルターです。


ただ見てお分かりのように、ND部分と透明部分の境は直線となっています。

したがって実際の画面の明暗の境も、ある程度直線的でないとうまく合わせることが出来ませんし、境目が目立って逆に不自然になる場合があります。

水平線やある程度直線的な山肌の朝日や夕日を撮影する場合は、境目をうまく合わせるときれいに撮影することが出来ます。

ソフトフィルター

ソフトフィルターは、文字通りソフトで柔らかく仕上げたいときに使うフィルターです。

一見するとピントが合っていないように見えますが、実際はピントはしっかり合っており芯を持ちながら周囲をソフトに仕上げています。

花やポートレートなどの撮影にソフトフィルターを使って写すと、被写体の優しさをうまく引き出すことができます。


フィルターなし


フィルター使用

花やポートレートの他にも夜景、イルミネーション、星空などをソフトフィルターを使って写すと、とても印象的で素敵な写真を写すことが出来ます。

同じフィルターでも効き具合や仕上げの違いがありますので、お好みのものを選んでください。

クロスフィルター

クロスフィルターは、光源がきらめく様に光条を作ることが出来るフィルターです。

クロスフィルターのガラスの表面の一部には格子状の筋が付けられており、これによって光条を作り出すことができます。

上記のようなイルミネーションや夜景の光を表現するにはうってつけのフィルターではないでしょうか。

上記のクロスフィルターでは、光条が四方に出ていますが、八方にでるフィルターもあり、また回転することによって方向を変えることも出来ます。

エンハンサーフィルター

エンハンサーフィルターは色彩強調フィルターとも呼ばれており、他の色への影響を極力抑えながら、ある特定の色のみを強調することが出来るフィルターです。

赤系を強調するフィルターを使用すれば、画面の中の赤色だけをより強調することが出来、グリーン系ならば緑を強調することが出来ます。

エンハンサーフィルターにはポートレート系というのもあり、このフィルターを使うと人の肌の色をより美しく表現することが出来ます。

とても便利なフィルターです。

コンバーターレンズ

コンバーターレンズには、マスターレンズの前に付けるフロントコンバージョンレンズと後ろに付けるリアコンバージョンレンズの2種類があります。

フロントコンバージョンレンズをマスターレンズの前に取り付けて撮影するだけで、標準画角のマスターレンズをマクロ、広角、魚眼レンズとして使うことが出来ます。

各メーカーから専用のコンバーターレンズが出されていますので、マクロや広角、魚眼などの専用のレンズを購入するよりは安価ですので手軽に使用することが出来ます。


リアコンバージョンレンズは、マスターレンズの後ろ(マスターレンズとボディーの間)に取り付けて、マスターレンズの焦点距離を1.4倍、又は2倍に出来るというものです。

下記の写真は、Canon のリアコンバージョンレンズで、焦点距離を2倍にしてくれます。

20163223

私は望遠レンズを使用するときに、たまに上記のリアコンバージョンレンズを使っています。

望遠レンズは、焦点距離が70~200mmと100~400mmの2本がありますが、70~200mmに使用すれば最大で400mmの望遠撮影が出来ます。

また、100~400mmの望遠ズームレンズに使用すれば最大で800mmまでの超望遠撮影が可能となります。

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Canon EOS 5D MarkⅢに EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM を取り付け。


上記にリアコンバージョンレンズ EXTENDER EF2×Ⅱを取り付けた写真。


EXTENDER EF2×Ⅱをを使用することによってマスターレンズ(EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM)

との合計したレンズの明るさは1/4(2段分暗く)になり、画質もわずかに落ちますが、十分使用できるものです。

クローズアップレンズ

クローズアップレンズは、レンズの先端に付いているフィルター取り付け用ネジに装着して使用する接写用のレンズです。

フィルター感覚で手軽に取り付けて接写が楽しめるレンズです。

接写リング

接写リングはカメラ本体とレンズの間に装着して高倍率接写が楽しめるものです。

接写リングにはレンズは付いておらず、単なる筒状のもので、中間リング、又はエクステンションチューブとも呼ばれています。

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Canon Extension Tube EF25 Ⅱ

マウントアダプター

カメラ本体にレンズを装着する場合は、マウントが同じでないと装着することは出来ませんが、異なるマウントのカメラ本体とレンズを装着出来るようにするのがマウントアダプターです。

同じメーカーのレンズであっても一眼レフ用とミラーレス用とでは互換性がありませんので、ミラーレスカメラに一眼レフ用のレンズを装着することは出来ません。


しかし、ミラーレスカメラにマウントアダプターを取り付けることによって一眼レフ用のレンズを使用することが可能となります。

ただマウントアダプターを取り付けた場合は、オートフォーカスが機能しなかったり撮影モードに制限が生じる場合があります。

また、使用できるカメラにも制約がありますので、使用の際は説明書をよく確認する必要があります。

まとめ

レンズ用アクセサリーは手軽に使えて、大切なレンズを保護してくれたりさまざまな撮影効果が得られます。

ご使用するにあたっては、適切な選び方と使い方をよく理解してください。

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この記事を書いた人

DIYアドバイザー、フォトマスター2級、コーヒーコーディネーター
(趣味)
DIY、釣り、写真、スケッチ、旅行、山登り、キャンプ

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